坐骨神経損傷後の後根神経節と脊髄において細胞間接着因子であるL1-CAMの発現変化を検出した。末梢神経損傷後では後根神経節では非リン酸化L1-CAMは神経細胞周囲に集積する事を見いだした。これに対し、1181番目のセリン残基のリン酸化を受けたL1-CAMは後根神経節ニューロンから消失していた。脊髄後角では非リン酸化L1-CAMとリン酸化L1-CAM共に増加を認めた。リン酸化L1-CAM陽性はC線維の損傷軸索終末のVaricosity様構造に特異的に集積している事を見いだした。これらはCasein kinas 2の阻害で低下を認め、疼痛関連行動の抑制も認める結果を一部に得た。
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