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2012 年度 実施状況報告書

大脳皮質形成の神経細胞移動と配置におけるERK1/2の役割

研究課題

研究課題/領域番号 23500421
研究機関防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究

研究代表者

今村 宰  防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, 医学教育部医学科専門課程, 准教授 (40534954)

研究分担者 瀧嶋 邦夫  防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, 医学教育部医学科専門課程, 教授 (50531365)
伊達木 穣  防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, 医学教育部医学科専門課程, 助教 (00415879)
キーワード神経細胞移動 / 大脳皮質形成 / シグナル伝達
研究概要

本研究は神経細胞特異的にErk2あるいはErk1/2を欠損した細胞の移動様式および大脳皮質内での配置を解析することにより、大脳皮質形成におけるErkシグナル伝達経路の役割を明らかにすることを目的としている。我々はErk1欠損マウス(Erk1-/-)と中枢神経特異的Erk2欠損マウス(Nestin-cKO)を掛け合わせることにより作出したErk1/2ダブルノックアウトマウスにおいて、大脳皮質の層構造形成異常、細胞移動障害、放射状グリアの突起構造異常を見出している。しかし、Nestin-Creマウスは神経幹細胞においてCreリコンビナーゼを発現するために、これらの異常が神経幹細胞、神経細胞あるいはグリア細胞のどれによる影響なのか不明であった。そこで、胎生期マウスErk1(-/-)Erk2(flox/flox)の脳室帯あるいは大脳基底核原基に子宮内電気穿孔法でCreリコンビナーゼと蛍光タンパクを発現するプラスミドを導入し、発生期に生み出される神経細胞の移動を観察したところ、Erk1/2を機能抑制した新生神経細胞の放射方向と接線方向への移動に遅延が認められた。また、層構造特異的に発現するマーカーに対する抗体を用いた免疫組織学的解析の結果、脳室帯から生み出されたErk1/2ノックダウン神経細胞では皮質板内の配置に異常が観察された。これらのことから大脳皮質形成における神経細胞移動と配置にErk1/2が細胞自律的に機能している可能性が考えられ現在、Erk2(flox/flox)およびErk1(-/-)Erk2(flox/flox)コンディショナルノックアウトマウスと神経細胞特異的にCreリコンビナーゼを発現するトランスジェニックマウスとを掛け合わせて神経細胞特異的にErk2あるいはErk1/2を欠損するマウスを作製し、大脳皮質層構造形成異常を引き起こす分子メカニズムの解明を進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究実績の概要で示した通り前年度までの成果は本研究課題の目標をほぼ達成していると判断できる。

今後の研究の推進方策

次年度では神経細胞特異的Erk2あるいはErk1/2欠損マウスを用いて大脳皮質層構造形成過程におけるErkシグナル伝達経路の果たす役割を明らかにする。

次年度の研究費の使用計画

平成25年3月初旬に注文した備品および書籍が3月末までに納品ができなかったため、繰越となってしまった。本年度は、消耗品費として、実験試薬に40万円、チューブ・実験器具類に50万円、PCR関連試薬に10万円、細胞培養関連に40万円が必要である。

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公開日: 2014-07-24  

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