研究課題/領域番号 |
23500438
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研究機関 | 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所 |
研究代表者 |
榎戸 靖 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 病理学部, 室長 (90263326)
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研究分担者 |
田村 拓也 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助教 (80396647)
河内 全 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 病理学部, 研究員 (70322485)
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キーワード | エピゲノム制御 / グリア細胞 / ホモシステイン |
研究概要 |
研究実施計画に従い、神経幹細胞を無血清培地、BMP2/LIF、チロキシンでそれぞれニューロン、アストロサイト、オリゴデンドロサイトに分化させ、それらの分化効率を細胞免疫染色、ウェスタンブロッティング等で定量・確認した。また、ホモシステイン代謝異常が細胞内ヒストン蛋白修飾にどの様な影響を与えるか、それぞれの条件で培養した細胞由来の細胞抽出液を用い、ウェスタンブロッティングによる定量を行った。次に、DNAメチル化による神経分化マーカー遺伝子の発現制御とホモシステイン代謝との関係を調べるため、研究実施計画に記載した分化マーカー遺伝子発現プロモーター領域に特異的な定量プライマーをデザインし、マウス脳組織由来のDNAサンプルを用いた解析をおこなった。現在までの所、神経幹細胞の分化に伴って大きくタンパク修飾が変化するヒストン蛋白質は同定されていない。加えて、脳組織レベルで変動するタンパク質が無いか詳細な組織免疫染色解析を行っている。また、高濃度のメチオニン添加に伴い、アストロサイトの分化が抑制される事を示唆する結果が得られた。本年度はこれらの結果をもとに、ニューロンならびにアストロサイトの分化関連遺伝子プロモーター領域のメチル化状態がメチオニン代謝異常によって変化するか否かを解析して行く予定である。また、CBS-/-マウス脳における細胞非自律的な神経細胞死の病態解析結果については、論文発表を視野に置くデータ解析を仕上げる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究グループの再編に伴い、実験技術やデータの引き継ぎがスムーズに行かなかったため。また、それに伴う新たな研究プロジェクト立ち上げの必要性が生じたため。
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今後の研究の推進方策 |
研究実施期間を当初の予定より1年間延長し、これまでで遅れた解析を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
研究成果の論文発表が次年度に行われる可能性があるため、再審査にかかる実験試薬代並びに論文別刷料を次年度に回す必要が生じた。 論文投稿にかかる追加実験と論文別刷料。
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