メラニン凝集ホルモン受容体MCHR1はG蛋白質結合型受容体に属し、「摂食」「うつ不安」の両方に関与する興味深い分子である。本研究ではMCHR1について以下の点を明らかにした。①機能獲得変異体F318K-Gタンパク質の3次元モデリング、②Gi/o偏向性を示す置換体の同定、③MCHR1と機能的に結合するタンパク質のトランスジェニックマウス作成、④Xenopus 由来の4種類のMCH受容体クローニングとその特徴付け、⑤MCHR1が「選択的」に1次繊毛に発現するために必要な2つのアミノ酸(細胞内第3ループ)の特定。この一連の成果により、創薬にとって新規のストラテジーを提供する可能性が生まれた。
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