• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2013 年度 実績報告書

情動記憶の消去における扁桃体神経回路制御機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 23500462
研究機関群馬大学

研究代表者

三輪 秀樹  群馬大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80468488)

キーワード扁桃体 / GABA / 情動
研究概要

扁桃体は、恐怖など情動の中枢であり、扁桃体でのGABAを介した神経伝逹は、情動の発現と記憶、さらに不安障害など精神疾患の病因との強い関連性が考えられている。特に扁桃体を囲むようにクラスター状に分布しており、扁桃体への入力を調節していると考えられている扁桃体介在核はGABA作動性ニューロンであり、恐怖記憶の消去過程に重要な役割を担っていると考えられているが、そのニューロンの特性(発現化学マーカー、発火パターン、入出力関係)は不明な点が多い。 本研究では、1.GABA作動性ニューロンを黄色蛍光タンパク質分子Venusで標識したVGAT-Venusトランスジェニックマウス(VGAT:小胞型GABAトランスポーター)な用いて、不安、恐怖の生成過程および恐怖消去過程に関わる扁桃体GABA作動性ニューロンの特性を明らかにすることで、扁桃体神経回路の制御機構を解明することを目標とする。本年度は、恐怖記憶の消去過程に関わると想定される扁桃体GABA作動性ニューロンのサブタイプを検討するために、特に神経ペプチドに着目し、組織学的解析を行った。まず、VGAT-Venusマウスを灌流固定後、凍結切片を作製し、ソマトスタチン、血管作動性腸ペプチド (VIP)陽性シグナルの分布を免疫組織化学的解析により行った。その結果、ソマトスタチン陽性およびVIP陽性神経終末様シグナルが扁桃体中心核に特に観察された。以上の結果から、異なる特性をもつGABA作動性ニューロンが扁桃体の出力である中心核に局在し、神経伝達物質GABAに加えて各種ペプチドを標的細胞に放出することで、扁桃体による情動磯能の独自の調節を行っていることが示唆された。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (7件)

  • [学会発表] Behavioral characterization of glutamate decarboxylase 67 (GAD67) heterozygous knockout mice2013

    • 著者名/発表者名
      K. Fujihara; H. Miwa; M. Mikuni; Y. Yanagawa
    • 学会等名
      Neuroscience2013, SfN
    • 発表場所
      San Diego
    • 年月日
      20131109-20131113
  • [学会発表] Distribution of GAD65 and GAD67immunoreactive somata in the mouse cortex: Classification using molecular markers2013

    • 著者名/発表者名
      H. Miwa; M. Watanabe; Y. Yanagawa
    • 学会等名
      Neuroscience2013, SfN
    • 発表場所
      San Diego
    • 年月日
      20131109-20131113
  • [学会発表] 恒温動物の神経興奮を規定する分子基盤;温度センサーTRPV4による脳内温度の感知2013

    • 著者名/発表者名
      柴崎貢志、山田勝也、三輪秀樹、富永真琴、石崎泰樹
    • 学会等名
      Neuro2013
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      20130620-20130623
  • [学会発表] GAD67ヘテロノックアウトマウスの行動解析2013

    • 著者名/発表者名
      藤原和之、三輪秀樹、三國雅彦、柳川右千夫
    • 学会等名
      Neuro2013
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      20130620-20130623
  • [学会発表] 恐怖記憶形成におけるSlitrk4の役割2013

    • 著者名/発表者名
      松本圭史、三輪秀樹、片山圭一、山田一之、小田川摩耶、野崎弥生、柳川右千夫、有賀純
    • 学会等名
      Neuro2013
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      20130620-20130623
  • [学会発表] 小胞型GABAトランスポーター(VGAT)-Venusトランスジェニックマウスを用いた扁桃体基底外側核群GABA作動性ニューロンの免疫組織化学的分類2013

    • 著者名/発表者名
      三輪秀樹、柳川右千夫
    • 学会等名
      Neuro2013
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      20130620-20130623
  • [学会発表] 光学測定法によるマウス扁桃体外側核の神経応答に対するカンナビノイド類の作用の解析2013

    • 著者名/発表者名
      原宏士朗, 藤枝智美, 入江智彦, 三輪秀樹, 岡淳一郎, 白尾智明, 花尻(木倉)瑠理, 合田幸広, 栗原正明, 関野祐子
    • 学会等名
      Neuro2013
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      2013-06-21

URL: 

公開日: 2015-05-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi