研究課題
1. ニューロフィードバックの情報源としての運動関連高域γ波の検出法についての検討:昨年度に引き続き,運動イメージを検出するBCIにおける信号源として運動関連高域γ波(HG波)を活用する可能性を検討した.昨年までの本研究の成果に基づいて,計測信号の前処理としてICAを用い,運動課題に関連してHG帯域で強度が変化する独立成分を抽出した.その結果,課題に関連するHG帯域の独立成分が抽出可能であることが示された.またこれらは計測信号全体の線形変換によって算出されるのではなく,信号源近傍の少数の電極が主成分となっていることが分かった.これらの結果は,μ,β帯域に加えて,HG帯域の周期律動も,運動想起に基づくBCIにおけるニューロフィードバックの信号源として利用可能であることを示すものである.2. EEG,NIRSを用いたニューロフィードバックの予備実験:運動イメージを行うBCIにおけるニューロフィードバックの方法を検討するために,EEG,NIRSのそれぞれを用いたニューロフィードバック実験を実施した.右手の運動の実行および想起を行うことを被験者に求め,課題遂行中にニューロフィードバック情報を被験者にリアルタイムに提示した.ニューロフィードバックの信号源として,EEG実験ではμ波,HG波の帯域強度成分,NIRS実験では,大脳運動皮質における右手の支配野(国際10-20法のC3近傍)周辺の5チャネルの信号の総和を用いた.本実験の結果,ニューロフィードバック情報を提示した場合の方が提示しない場合に比べて訓練効果が高いこと,脳波においては,μ波に比べてHG波のニューロフィードバックの効果は少ないが,ある程度の効果は認められることが示された.
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Proceedings of the Fifth International Brain-Computer Interface Meeting 2013
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