研究分担者 |
川本 英一 東京医科大学, 医学部, 准教授 (20074718) [辞退]
内藤 宗和 愛知医科大学, 医学部, 准教授 (10384984)
佐々木 啓 順天堂大学, スポーツ健康科学部, 助教 (20384969) [辞退]
寺山 隼人 東海大学, 医学部, 講師 (00384983) [辞退]
平井 宗一 東京医科大学, 医学部, 講師 (70516054) [辞退]
曲 寧 東京医科大学, 医学部, 講師 (70527952)
池田 あゆみ 東京医科大学, 医学部, 助教 (90617515) [辞退]
畑山 直之 東京医科大学, 医学部, 助教 (80534792)
林 省吾 東京医科大学, 医学部, 准教授 (60349496)
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研究実績の概要 |
近年、自己免疫性精巣炎は、ヒト男性不妊症の原因として注目されている。男性不妊症の一つモデルとして、実験的自己免疫性精巣炎(EAO)は最初、guinea pigで行われたが、その後、rat, rabbit, mouseにおいてもEAOが誘導されることが明らかにされた。マウスにおいて、我々は同系生殖細胞(TGC)の皮下注射のみによって、EAOを誘導した。同系TGCの皮下注射により誘導されたmouse-EAOにも現在2次元電気泳動の解析で抗原同定が進んだ。平成26年度は、異種であるrat /guinea pigのTGCの皮下注射することで、マウスの精巣に自己免疫応答が起こるかどうかを検討した。マウスにrat-TGCを感作したところ、マウスに抗マウスTGC自己抗体が検出され、EAOが誘導された。一方、guinea pig-TGCを感作したマウスにはEAOが誘導されなかった。2次元電気泳動の銀染色により、正常mouse/rat /guinea pig生殖細胞に共通のタンパク質を検出した。また、正常mouse生殖細胞のタンパク質を2次元電気泳動で分離した後、各実験群の血清を用いてウエスタンブロッティングを行ったところ、mouse-TGC群とrat-TGC群に共通spotsが見られたが、guinea pig-TGC群には見られなかった。このことは、guinea pigには存在しないmouseとratとの共通TGC抗原がマウス自己免疫性精巣炎の原因タンパクとなっていることを示唆する。2次元電気泳動の解析においても、これを支持する結果が得られた。将来的にMS解析を用いて共通TGC抗原のタンパク同定が可能になり、EAOを誘導する抗原の特定に繋がると考えられる。
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