マウス遺伝資源の保全に対応した高度生殖工学技術の開発と体細胞核移植技術への応用

2013 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 23500506
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 実験動物学
• 研究機関: 近畿大学
• 研究代表者: 安齋 政幸 近畿大学, 先端技術総合研究所, 講師 (30454630)
• 研究期間 (年度): 2011 – 2013
• キーワード: 生殖工学 / 凍結保存 / 実験動物学 / 卵巣卵母細胞 / 体外成熟 / 体細胞核移植 / 野生マウス / 遺伝資源の保存

研究概要

卵巣内に存在する未成熟な卵子の利用は、今後生殖補助医療分野への展開へ繋がる技術として考えられている。申請者は未成熟卵子を用いた体外成熟操作の改善と体外受精方法を検討し、近交系マウスを用いた産児作出に成功した。また成熟操作培地の開発を進め、卵子初期の遺伝子発現がアミノ酸構成要素により影響を与えることを認めた。さらに小型げっ歯類を供試して体細胞の樹立を検討し、得られた体細胞ストックは、体細胞核移植により再構築卵子を作成し活性化処理後、クローン胚の作出に成功した。

研究成果

• [雑誌論文] 野生マウス由来線維芽細胞の樹立による遺伝資源保存技術の一例 (2014)
  • 著者名/発表者名: 安齋政幸, 村井仁志, 宮下実, 岸昌生, 中家雅隆, 西村愛美, 杉本奈央, 松崎ひかる, 東里香, 三谷匡, 加藤博己, 細井美彦
  • 雑誌名: 近畿大学先端技術総合研究所紀要 巻: 19 ページ: 13-24
  • URL: http://kurepo.clib.kindai.ac.jp/
  • 査読あり
• [雑誌論文] The influence of redused glutathion in fertilization medium on the fertility of in vitro-matured C57BL/6 mouse oocytes (2013)
  • 著者名/発表者名: Ishizuka Y, Nishimura M, Matsumoto K, Miyashita M, Takeo T, Nakagata N, Hosoi Y, Anzai M
  • 雑誌名: Theriogenology 巻: 80 ページ: 421-426
  • DOI: 10.1016/j.theriogenology.2013.07.002
  • 査読あり
• [雑誌論文] GSE is a maternal factor involved in active DNA demethylation in zygotes (2013)
  • 著者名/発表者名: Hatanaka Y, Shimizu N, Nishikawa S, Tokoro M, Shin SW, Nishihara T, Amano T, Anzai M, Kato H, Mitani T, Hosoi Y, Kishigami S, Matsumoto K
  • 雑誌名: PLoS One 巻: 8 ページ: e60205
  • DOI: 10.1371/journal.pone.0060205
  • 査読あり
• [雑誌論文] Mouse zygotespecific proteasome assembly chaperone important for maternal to zygotictransition (2013)
  • 著者名/発表者名: Shin SW, Shimizu N, Tokoro M, Nishikawa S, Hatanaka Y, Anzai M, Hamazaki J, Kishigami S, Saeki K, Hosoi Y, Iritani A, Murata S, Matsumoto K.
  • 雑誌名: Biol Open 巻: 2 ページ: 170-182
  • DOI: 10.1242/bio.20123020
  • 査読あり
• [雑誌論文] Functional Analysis of Nocturnin, a Circadian Deadenylase, at Maternal-to-zygotic Transition in Mice (2013)
  • 著者名/発表者名: Nishikawa S, Hatanaka Y, Tokoro M, Shin SW, Shimizu N, Nishihara T, Kato R, Takemoto A, Amano T, Anzai M, Kishigami S, Hosoi Y, Matsumoto K
  • 雑誌名: Journal of Reproduction and Development 巻: 59 ページ: 258-265
  • DOI: 10.1262/jrd.2013-001
  • 査読あり
• [雑誌論文] Development of interspecies cloned embryos reconstructed with rabbit (Oryctolagus cuniculus) oocytes and cynomolgus monkey (Macaca fascicularis) fibroblast cell nuclei (2012)
  • 著者名/発表者名: Yamochi T, Kida Y, Oh N, Ohta S, Amano T, Anzai M, Kato H, Kishigami S, Mitani T, Matsumoto K, Saeki K, Takenoshita M, Iritani A, Hosoi Y
  • 雑誌名: Zygote 巻: 5 ページ: 1-9
  • DOI: 10.1017/S0967199412000019
  • 査読あり
• [雑誌論文] Transport of 2-cell embryos produced by intracytoplasmic sperm injection (ICSI) at cold temperatures (4℃) (2012)
  • 著者名/発表者名: M.Nishimura, K.Fukumoto, Y. Nakamuta, Y.Hosoi, T.Takeo, N.Nakagata and M. Anzai
  • 雑誌名: 近畿大学生物理工学部紀要 巻: 28 ページ: 109-116
  • URL: http://kurepo.clib.kindai.ac.jp/
  • 査読あり
• [雑誌論文] マウス体外成熟由来 2細胞期胚を用いた冷蔵輸送・保存方法の検討 (2012)
  • 著者名/発表者名: 西村愛美, 中牟田裕子, 福本紀代子, 近藤朋子, 春口幸恵, 竹下由美, 土山修治, 石川裕子, 石束祐太, 細井美彦, 三谷匡, 竹尾透, 中潟直己, 安齋政幸
  • 雑誌名: 近畿大学生物理工学部紀要 巻: 29 ページ: 33-42
  • URL: http://kurepo.clib.kindai.ac.jp/
  • 査読あり
• [雑誌論文] 外科的処置によるし低侵襲的卵巣回収方法および得られた未成熟卵子発生能の検討 (2012)
  • 著者名/発表者名: 西村愛美, 石束祐太, 杉本奈央, 中家雅隆, 中川隆生, 東雅志, 村井仁志, 宮下実, 三谷匡, 細井美彦, 安齋政幸
  • 雑誌名: 近畿大学先端技術総合研究所紀要 巻: 17 ページ: 1-6
  • URL: http://kurepo.clib.kindai.ac.jp/
  • 査読あり
• [雑誌論文] L-カルニチン添加体外成熟培地がマウス未成熟卵子由来初期胚の発生に与える影響 (2012)
  • 著者名/発表者名: 松浦悟, 西村愛美, 石束祐太, 杉本奈央, 中家雅隆, 東雅志, 三谷匡, 細井美彦, 安齋政幸
  • 雑誌名: 近畿大学先端技術総合研究所紀要 巻: 17 ページ: 9-16
  • URL: http://kurepo.clib.kindai.ac.jp/
  • 査読あり
• [雑誌論文] In vivo application of an RNAi strategy for the selective suppression of a mutant allele (2011)
  • 著者名/発表者名: Kubodera T, Yamada H, Anzai M, Ohira S, Yokota S, Hirai Y, Mochizuki H, Shimada T, Mitani T, Mizusawa H, Yokota T
  • 雑誌名: Hum Gene Ther 巻: 22(1) ページ: 27-34
  • DOI: 10.1089/hum.2010.054
  • 査読あり
• [雑誌論文] QuantiGene ViewRNA を用いたマウス単一卵子での in situ hybridization 技術手法の確立 (2011)
  • 著者名/発表者名: 西村愛美, 近藤健二, 木我敬太, 東佳澄, 田部和宏, 中川隆生, 加藤博己, 細井美彦, 安齋政幸
  • 雑誌名: 近畿大学先端技術総合研究所紀要 巻: 16 ページ: 35-42
  • URL: http://kurepo.clib.kindai.ac.jp/
• [雑誌論文] ウシ血清アルブミン非添加培地を用いた L-カルニチン添加における体外受精および発生能の検討 (2011)
  • 著者名/発表者名: 東佳澄, 西村愛美, 木我敬太, 中川隆生, 永井匡, 岸昌生, 細井美彦, 安齋政幸
  • 雑誌名: 近畿大学先端技術総合研究所紀要 巻: 16 ページ: 43-50
  • URL: http://kurepo.clib.kindai.ac.jp/
• [学会発表] マウス体細胞核移植由来初期胚を用いたガラス化保存の検討 (2014)
  • 著者名/発表者名: 東里香, 中家雅隆, 恵本哲矢, 崎田恵, 亀井美紅, 三谷匡, 加藤博己, 宮下実, 細井美彦, 安齋政幸
  • 学会等名: 日本実験動物技術者協会関東支部第39回懇話会
  • 発表場所: 三島東レ研修センタ-(静岡)
  • 年月日: 2014-03-07
• [学会発表] Examination about the motherly control structure using the inbred line mouse immature oocytes (2013)
  • 著者名/発表者名: M.Anzai, M.Nishimura, R.Azuma, M.Nakaya, M.Kamei, M.Sakita, H.Kato, T.Mitani, Y.Hosoi
  • 学会等名: 第36回日本分子生物学会年会
  • 発表場所: 神戸国際会議場(兵庫)
  • 年月日: 20131203-06
• [学会発表] 野生マウス由来繊維芽細胞の樹立による遺伝資源保存技術の構築 (2013)
  • 著者名/発表者名: 安齋政幸, 松崎ひかる, 村井仁志, 中家雅隆, 三谷匡, 宮下実, 細井美彦
  • 学会等名: 第47回日本実験動物技術者協会総会
  • 発表場所: 川崎医療福祉大学(岡山)
  • 年月日: 20130927-28
• [学会発表] ALBUMAX 添加体外成熟培地がマウス未成熟卵子の細胞質内酸化ダメージに与える影響 (2013)
  • 著者名/発表者名: 安齋政幸, 松崎ひかる, 北原直弥, 中家雅隆, 三谷匡, 細井美彦
  • 学会等名: 第31回日本受精着床学会・学術講演会
  • 発表場所: 別府国際コンベンションセンター(大分)
  • 年月日: 20130808-09
• [学会発表] 体外成熟卵子を用いた各種培地が細胞内酸化ダメージに与える影響 (2013)
  • 著者名/発表者名: 安齋政幸, 北原直弥, 松崎ひかる, 坂山浩彬, 筒井れな, 細井美彦
  • 学会等名: 第60回日本実験動物学会総会
  • 発表場所: つくば国際会議場(茨城)
  • 年月日: 20130515-17
• [学会発表] マウス体外成熟培地への各アルブミン類の添加がその後の細胞質のクオリティーに与える影響 (2013)
  • 著者名/発表者名: 安齋政幸, 北原直弥, 松崎ひかる, 坂山浩彬, 筒井れな, 細井美彦
  • 学会等名: 日本実験動物技術者協会関東支部第38回懇話会
  • 発表場所: 国立がんセンター(東京)
  • 年月日: 2013-03-02
• [学会発表] Effects of intracellular reactive oxygen species generation and developed of immature mouse oocytes were additon medium of high purity albumin (2012)
  • 著者名/発表者名: Kitahara.N, Nishimura.M, Matsuzaki.H, Azuma M, Sakayama.H, Tsutsui.R, Nakagata N, Hosoi.Y. Anzai.M
  • 学会等名: 第35回日本分子生物学会年会
  • 発表場所: 福岡国際会議場(福岡)
  • 年月日: 20121211-14
• [学会発表] The effect of Trichostacin A on the dynamics of histone H2A variants in mouse somatic cell nuclear transfer embryos (2012)
  • 著者名/発表者名: Nakaya.M, Emoto.T, Kawaguchi.S, Takatu, H, Anzai.M, Hosoi.Y, Harata.M, Mitani.T
  • 学会等名: 第35回日本分子生物学会年会
  • 発表場所: 福岡国際会議場(福岡)
  • 年月日: 20121211-14
• [学会発表] Examined of wild mouse(Apodemus Speciosus) genetic resources preservation (2012)
  • 著者名/発表者名: Matsuzaki.H, Murai.H, Kitahara.N, Nakaya.M, Sakayama.H, Tsutsui.R, Miyashita.M, Hosoi.Y. Anzai.M
  • 学会等名: 第35回日本分子生物学会年会
  • 発表場所: 福岡国際会議場(福岡)
  • 年月日: 20121211-14
• [学会発表] Study on Conservation of genetic resources using wild mouse (2012)
  • 著者名/発表者名: Anzai.M, Matsuzaki.H, Murai.H, Kitahara.N, Nishimura.M, Nakagata.N, Sakayama.H, Tsutsui.R, Sugimoto.N, Miyashita.M, Hosoi.Y
  • 学会等名: 第35回日本分子生物学会年会
  • 発表場所: 福岡国際会議場(福岡)
  • 年月日: 20121211-14
• [学会発表] マウス体外成熟由来初期胚におけるアミノ酸添加がその後の胚発生に与える影響 (2012)
  • 著者名/発表者名: 松崎ひかる, 松浦悟, 杉本奈央, 北原直弥, 中家雅隆, 東雅志, 三谷匡, 細井美彦, 安齋政幸
  • 学会等名: 第30回日本受精着床学会総会・学術講演会
  • 発表場所: 大阪国際会議場(大阪)
  • 年月日: 20120830-31
• [学会発表] 体外成熟培地内への ALBUMAX 添加が未成熟卵子の成熟改定における母性発現因子に与える影響 (2012)
  • 著者名/発表者名: 安齋政幸, 西村愛美, 北原直弥, 松崎ひかる, 東雅志, 酒井峻, 加藤博己, 中潟直己, 細井美彦
  • 学会等名: 第30回日本受精着床学会総会・学術講演会
  • 発表場所: 大阪国際会議場(大阪)
  • 年月日: 20120830-31
• [学会発表] L-カルニチン添加体外成熟培地を用いたマウス未成熟卵子由来初期胚が発生に与える影響 (2012)
  • 著者名/発表者名: 北原直弥, 松浦悟, 杉本奈央, 松崎ひかる, 東雅志, 中家雅隆, 三谷匡, 細井美彦, 安齋政幸
  • 学会等名: 第30回日本受精着床学会総会・学術講演会
  • 発表場所: 大阪国際会議場(大阪)
  • 年月日: 20120830-31
• [学会発表] C57BL/6 未成熟卵子を用いた受精培地にグルタチオン添加がその後の発生に与える影響 (2012)
  • 著者名/発表者名: 安齋政幸, 石束祐太, 西村愛美, 松浦悟, 杉本奈央, 東雅志, 中潟直己, 細井美彦
  • 学会等名: 第59回日本実験動物学会総会
  • 発表場所: 別府国際コンベンションセンター(大分)
  • 年月日: 20120524-26
• [学会発表] C57BL/6 未成熟卵子を用いた同系統凍結精子において受精培地にグルタチオン添加がもたらす効果 (2012)
  • 著者名/発表者名: 石束祐太, 西村愛美, 松浦悟, 杉本奈央, 東雅志, 細井美彦, 中潟直己, 安齋政幸
  • 学会等名: 第59回日本実験動物学会総会
  • 発表場所: 別府国際コンベンションセンター(大分)
  • 年月日: 20120524-26
• [学会発表] 体外成熟培地への ALBUMAX の添加による体外成熟胚の胚発生への影響 (2012)
  • 著者名/発表者名: 西村愛美, 石束祐太, 松浦悟, 杉本奈央, 田上友貴, 東雅志, 細井美彦, 中潟直己, 安齋政幸
  • 学会等名: 第59回日本実験動物学会総会
  • 発表場所: 別府国際コンベンションセンター(大分)
  • 年月日: 20120524-26
• [学会発表] DNA extraction from wild mice using supervoltage extraction system Baro Cycler (2011)
  • 著者名/発表者名: N.Sugimoto, M.Nishimura, H.Murai, Y.Ishizuka, M. Miyashita, H.Kato, Y.Hosoi, M.Anzai
  • 学会等名: 第34回日本分生物学会年会
  • 発表場所: パシフィコ横浜(神奈川)
  • 年月日: 20111213-16
• [学会発表] Establishment of in situ hybridization technique with mouse single ovum using QuantiGene ViewRNA (2011)
  • 著者名/発表者名: M.Nishimura, Y.Ishizuka, S.Matsuura, M.Azuma, Y.Hosoi, M.Anzai
  • 学会等名: 第34回日本分生物学会年会
  • 発表場所: パシフィコ横浜(神奈川)
  • 年月日: 20111213-16