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2012 年度 実績報告書

抗ガン剤の効能増強を目的とした変動磁場による物理的ドラッグデリバリーシステム

研究課題

研究課題/領域番号 23500548
研究機関北海道大学

研究代表者

村林 俊  北海道大学, 情報科学研究科, 准教授 (30200306)

キーワード物理的DDS / 変動磁場 / 抗ガン剤
研究概要

変動磁場による抗ガン剤効能増強作用に着目し、各種の細胞-抗ガン剤系における変動磁場効果を広範に評価し、その作用機構を明らかにすることが本研究の目的である。
本年度は、予備実験において磁場効果が見られたアントラサイクリン系抗ガン剤について、より詳細な実験をin vitroの細胞培養系において行った。用いた細胞は、A549、HCT116、ACHNであり、それぞれの抗ガン剤を対数希釈して添加した細胞培養系において、変動磁場印加群と非印加群における細胞数をSRB法により評価することによって行った。用いた抗ガン剤は、ダウノルビシン、ドキソルビシン、ファルモルビシンとイダルビシンであった。これらの抗ガン剤のうち磁場効果が現れるのはA549-ダウノルビシン系のみであることが確認された。また、その磁場効果は印加時間によって効果が変化した。磁場印加0.5時間と2時間においてはダウノルビシンの細胞内取込量が増加したのに対し、1時間印加では細胞内濃度が低下した。すなわち、ダウノルビシンにおいては取り込み過程および排出過程ともに、磁場が作用することが明らかとなった。この磁場による排出促進作用は、ATP非依存型薬剤排出機構が促進された可能性が示唆された。また、磁場効果が現れるマイトマイシンCに及ぼす磁場効果を調べたところ、磁場はマイトマイシンCの取り込みを増強させるが、排出過程には作用しないことが明らかとなった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Application of magnetic field for biological response modification.2013

    • 著者名/発表者名
      S.Murabayashi
    • 雑誌名

      Bio-Medical Materials and Engineering

      巻: 23 ページ: 117-128

    • DOI

      10.3233/BME-120737

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Biocompatibility: Bioengineering aspects2013

    • 著者名/発表者名
      S.Murabayashi and Y.Nose
    • 雑誌名

      Bio-Medical Materials and Engineering

      巻: 23 ページ: 129-142

    • DOI

      10.3233/BME-120738

    • 査読あり
  • [学会発表] 老化遅延のためのアフェレシスー血漿献血の可能性2012

    • 著者名/発表者名
      村林 俊
    • 学会等名
      第33回アフェレシス学会
    • 発表場所
      ハウステンボス ユトレヒトプラザ(長崎市)
    • 年月日
      20121109-20121110

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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