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2012 年度 実施状況報告書

超音波スペクトロスコピー法に基づく血液粘性の非侵襲計測法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 23500563
研究機関首都大学東京

研究代表者

佐藤 隆幸  首都大学東京, 理工学研究科, 助教 (90326017)

キーワード凝集サイズ / 赤血球 / 超音波スペクトル
研究概要

超音波の反射スペクトルパワーにおけるピーク周波数から赤血球の凝集サイズを推定する手法について検討した。これまでのところ、実際の血液の代わりに赤血球と同等サイズの工業用粒子(グラファイト及びアクリル)を用いて実験を行い、ピーク周波数と凝集サイズの間には非常に強い相関性があることが証明された。この関係は、人体での血液粘度測定に対して好適箇所と考えられる上腕部静脈での血流速度でも維持された。また2種の粒子サイズが混在する試料に対しては、ピーク周波数がそれらの混合比に対応して得られた。
また本研究に限らず、小粒子の凝集体サイズを制御したいというニーズは多数の研究において存在する。この問題に関して、市販の凝集剤の濃度によって凝集体サイズが制御できることを示した。
加えて、多数の小粒子から成る凝集体を単独の大粒子で代替することによって、実験に費やす労力が大きく省略できる。このため、凝集体を大粒子で代替する際の補正方法に関しても調査を行い、これらの間の関係を明らかにした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

計画においては実際の生物試料を用いた実験に至るはずであったが、現在までのところ工業粒子試料にとどまっている。しかしながら、(1)凝集サイズの制御法、(2)大粒子によって凝集体を代替した際の補正法 に関する非常に有益な研究を展開することができた。

今後の研究の推進方策

25年度はブタ血液を主な実験材料として、24年度までに導きだした凝集体サイズ制御法やピーク周波数からの凝集体サイズ推定法の妥当性を検討する。これらの課題の中では、赤血球からの超音波反射の弱さを補償するための実験装置の改良や、凝集剤の種類や濃度の再検討なども含まれる。

次年度の研究費の使用計画

該当なし

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Highly Sensitive Detection of Red Blood Cell Aggregation with Ultrasonic Peak Frequency2013

    • 著者名/発表者名
      Takayuki Sato, Hiroyuki Tojo , and Yasuaki Watanabe
    • 雑誌名

      Japanese Journal of Applied Physics

      巻: 52

    • 査読あり
  • [学会発表] 超音波スペクトルピーク周波数による赤血球凝集サイズの高感度検出2012

    • 著者名/発表者名
      佐藤 隆幸、東條 寛之、渡部 泰明
    • 学会等名
      第33回超音波シンポジウム
    • 発表場所
      千葉大学
    • 年月日
      20121113-20121115
  • [学会発表] 超音波エコー相関法に基づいた血流中の赤血球凝集体検出方法2012

    • 著者名/発表者名
      高橋 暢、佐籐 隆幸、渡部 泰明
    • 学会等名
      第33回超音波シンポジウム
    • 発表場所
      千葉大学
    • 年月日
      20121113-20121115
  • [学会発表] 超音波スペクトロスコピー法における小粒子凝集体と代替大粒子の差異の検討2012

    • 著者名/発表者名
      有馬正浩、佐藤隆幸、渡部泰明
    • 学会等名
      平成24年電気学会電子・情報・システム部門大会
    • 発表場所
      弘前大学
    • 年月日
      20120905-20120907

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公開日: 2014-07-24  

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