• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2013 年度 実績報告書

超音波スペクトロスコピー法に基づく血液粘性の非侵襲計測法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 23500563
研究機関首都大学東京

研究代表者

佐藤 隆幸  首都大学東京, 理工学研究科, 助教 (90326017)

キーワード赤血球凝集度推定 / 赤血球凝集度制御 / 超音波スペクトル
研究概要

研究実施機関の過去2年間では、赤血球凝集径の制御が困難であるために、赤血球と同等の粒径を持つ工業紛体を代替試料として用いていた。超音波による血液粘度推定技術を実用化するためには、検出が比較的容易な工業紛体から段階的に人体内の血液へと試料を近づけていく必要がある。
平成25年度では測定試料をブタ血液として検討を行った。本研究は血液を透過した超音波スペクトルが赤血球凝集度によって変動することを利用するものである。このため、まずは赤血球の凝集度を制御する必要がある。しかしながら赤血球凝集制御の手法は確立されていない。よって、25年度ではまずこの課題に取り組んだ。
赤血球凝集の機序がデキストラン線維による架橋であるとの知見より、ブタ血液試料への高分子デキストラン(70kDa以上)溶液の濃度を変化させることによって凝集度制御を試みた。ブタ血液とデキストラン溶液を混合し、一定撹拌後光学顕微鏡によって凝集径を測定した。顕微鏡画像上において、凝集体を包含する楕円の長径及び短径の平均値を凝集径測定値とした。その結果、デキストラン濃度の増加によって平均凝集径も漸増した。
本研究課題の目的は、数段階の平均凝集径を持つ血液試料を用いての超音波スペクトルを測定することによって遂行できる。ブタ血液試料内における赤血球凝集制御技術の確立のみで25年度は終了したが、次段階として血液試料の流れのない状況での超音波スペクトル測定、さらに太い静脈径を持つ模擬血管内での流れ状況下での測定を行う準備を整えることができた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] 超音波スペクトロスコピー法における小粒子凝集体と代替大粒子の実験的補正法2014

    • 著者名/発表者名
      有馬正浩,佐藤隆幸,渡部泰明
    • 雑誌名

      電気学会論文誌C分冊

      巻: 134 ページ: 28-34

    • DOI

      10.1541/ieejeiss.134.28

    • 査読あり
  • [学会発表] Experimental Verification of Strain Uniformalization by Damper Layer in Static Elastography2013

    • 著者名/発表者名
      田代祐一,佐藤隆幸,半田智史,渡部泰明
    • 学会等名
      第34回超音波エレクトロニクスの基礎と応用に関するシンポジウム
    • 発表場所
      同志社大学
    • 年月日
      20131120-20131122
  • [学会発表] High Sensitivity Estimation of Red Blood Cell Aggregation with Ultrasonic Peak Frequency2013

    • 著者名/発表者名
      Takayuki Sato, Yasuaki Watanabe
    • 学会等名
      IEEE International Ultrasonics Symposium
    • 発表場所
      チェコ,プラハ
    • 年月日
      20130721-20130725
  • [学会発表] Suspension Viscosity Dependency of Ultrasonic Peak Frequency in Estimation of Red Blood Cell Aggregation2013

    • 著者名/発表者名
      T. Sato
    • 学会等名
      35th Annual International Conference of IEEE Engineering in Medicine and Biology Society
    • 発表場所
      大阪
    • 年月日
      20130700

URL: 

公開日: 2015-05-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi