研究課題/領域番号 |
23500572
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研究機関 | 川崎医科大学 |
研究代表者 |
川元 隆弘 川崎医科大学, 医学部, 講師 (30368667)
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研究分担者 |
根石 陽二 川崎医科大学, 医学部, 講師 (80319946)
大倉 宏之 川崎医科大学, 医学部, 准教授 (30425136)
吉田 清 川崎医科大学, 医学部, 教授 (60322583)
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キーワード | 冠動脈CT / 虚血性心疾患 |
研究概要 |
平成24年度は狭心症にて冠動脈CTと冠動脈造影を施行した25例を対象とし、冠動脈CTによるプラーク性状の分析をおこなった。冠動脈CTでの径狭窄率50%以上の病変を有意狭窄とし、プラークを石灰化プラーク・非石灰化プラーク・混合型・非プラーク病変の4つに分類した。全体では59病変が、MDCTにより有意狭窄と判断された。そのうち冠動脈造影で実際に有意狭窄であったのは32病変であり、陽性的中率は64%であった。4つの病変性状別での陽性適中率は石灰化プラーク33.3%、非石灰化プラーク91.7%、非プラーク病変56.2%、混合型で50%と病変性状により的中率に違いがあることがわかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
平成23年度に適正心拍数の設定をおこない、撮像条件も検討した。平成24年度は実際の症例でのプラークの性状を分類し、冠動脈造影との対比をおこなった。血管内超音波像との対比ができていないため今後すすめていく予定である。冠動脈CTでのプラーク性状判定は血管の境界が不鮮明なため困難となることが多く、画質のさらなる改善がのぞまれる。心拍数のコントロールに加え、造影剤の量やタイミングなど撮像条件の検討もすすめていく必要がある。
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今後の研究の推進方策 |
平成25年度は引き続き冠動脈CTでの組織性状分析をすすめ、血管内超音波像との対比を行なう予定である。さらに画質の向上を目標とし、心拍数コントロールに加え、造影剤の量やタイミング、再構築の時相の検討も行なうこととする。
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次年度の研究費の使用計画 |
冠動脈CTでの血管壁がきれいに描出できず外膜の同定が困難なため、プラークの定量的な評価が遅れている。そのため平成24年度に予定していたCT画像の解析ソフトの購入を見送ったため、次年度使用額が生じた。次年度使用額は平成25年度請求額と合わせて、同ソフトおよび解析用のPCの購入、血管内超音波のデータ保存用のハードディスク購入を予定している。また海外での冠動脈CTに関する学会への参加も予定している。
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