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2013 年度 実績報告書

片麻痺患者に対するイメージ訓練の有効性とその脳内機構ー機能的磁気共鳴画像ー

研究課題

研究課題/領域番号 23500577
研究機関北海道大学

研究代表者

福島 順子  北海道大学, 保健科学研究院, 名誉教授 (40208939)

キーワードイメージトレーニング / 片麻痺 / 運動療法 / 座位バランス
研究概要

脳血管障害後の患者にとって、十分な座位バランスは重要である。最近、あたかも患者自身が身体を動かしたかのようにイメージするイメージトレーニングが脳血管障害の患者に応用されてきた。さらにイメージ単独の場合よりも、イメージの後で同様の運動を実際に行う方がより効果的であると言われている。しかし、座位バランスに対するこのトレーニングの効果を調べた報告がない。そこで、この研究の目的は運動イメージと同様の運動を繰り返し行うトレーニングを片麻痺患者において行い、その効果を調べることとした。
今年度は、昨年度までのイメージトレーニングプラス運動トレーニング群と非介入群に加えて、運動トレーニングのみの群において実験を行い、イメージトレーニングの効果を調べた。これら3群の間で比較した結果を次にまとめて示す。
某病院及び介護老人保健施設に通所、または入院中で理学療法を受けている脳血管障害による片麻痺患者46名を3群に分けた。イメージトレーニングのみでは、患者が正しく行ったかどうかの評価が難しいところがあるので、1)イメージトレーニングとそのあとで同様の運動を行った群、2)運動トレーニングのみを行った群、3)非介入群とした。患者の適合条件は背もたれなしで30秒以上座位保持が可能であること、聴覚や言語理解が良好で認知症のない患者とした。座位でストレンゲージを利用した座圧、第一腰椎の仰角、回転角度を測定した。イメージ群は座位で、体幹前屈、側屈運動をイメージし、その後自ら同様の運動を行った。この結果を評価のみの非介入群、イメージを行わない運動のみの群と比較した。その結果、イメージ群、運動のみの群、非介入群の順に、座圧の対称性、回転角度の改善が見られた。右麻痺患者のほうが、左麻痺患者よりも改善が顕著であった。このことは、イメージトレーニングの効果をあらわすものと考えられる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] No-go neurons in the cerebellar oculomotor vermis and caudal fastigial nuclei: planning tracking eye movements.2014

    • 著者名/発表者名
      Kurkin S, Akao T, Fukushima J, Shichinohe N, Kaneko CR, Belton T, Fukushima K.
    • 雑誌名

      Exp Brain Res.

      巻: 232 ページ: 191-210

    • DOI

      10.1007/s00221-013-3731-x

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 眼球運動の神経科学とその理学療法への応用2013

    • 著者名/発表者名
      福島順子
    • 雑誌名

      理学療法

      巻: 30 ページ: 739-745

  • [雑誌論文] Cognitive processes involved in smooth pursuit eye movements: behavioral evidence, neural substrate and clinical correlation.2013

    • 著者名/発表者名
      Fukushima K, Fukushima J, Warabi T, Barnes GR.
    • 雑誌名

      Front Syst Neurosci.

      巻: 7 ページ: 235-248

    • DOI

      10.3389/fnsys.2013.00004.

    • 査読あり

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公開日: 2015-05-28  

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