• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2011 年度 実施状況報告書

神経栄養因子を用いた嚥下関与筋のアンチエイジングに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 23500584
研究機関愛媛大学

研究代表者

田口 亜紀  愛媛大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (00380238)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワードアンチエイジング / 下咽頭収縮筋 / 神経栄養因子
研究概要

本年度はbFGF投与モデルの作製を中心に行った。まず成熟群のラットを用いてbFGF投与モデルの作製の確立を行った。塩酸ケタミンの筋肉内注射による麻酔後、頸部皮膚切開を行い、手術用実態顕微鏡下に下咽頭収縮筋を露出した。筋に持続的に薬剤を投与するため治療群は1μg/dayのbFGF含有のゼラチンハイドロゲルを3週間、2μg/dayのbFGFを2週間、下咽頭収縮筋上に留置した。対照群はそれぞれ生理食塩水含有のゼラチンハイドロゲルを2、3週間持続投与した。作製したモデルラットにペントバルビタールを腹腔内投与し、安楽死処置後、速やかに喉頭、下咽頭収縮筋、頸部食道を一塊に摘出し、実体顕微鏡下(現有備品)に両側の甲状咽頭筋・輪状咽頭筋を採取した。筋をリン酸緩衝グルタールアルデハイドに浸漬固定した後、1%オスミウム酸にて30分間後固定。次いで8N塩酸で30分処理し、筋内結合組織を除去した。続いて、脱水、臨界点乾燥し、白金蒸着した後、走査型電子顕微鏡(日立S-800A)(現有備品)で筋線維上に存在する神経下装置の1次シナプスおよび2次シナプスの形状を観察することができた。本年度の研究からbFGFをゼラチンハイドロゲルを用いて下咽頭収縮筋に留置することで、bFGFモデルの作製が可能であることを立証することができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度の研究でbFGF投与ラットのモデルを作製することができた。しかし、bFGFの組織学的検討、観察できた神経下装置の解析がまた行えていないため、引き続き研究を進めていきたい。

今後の研究の推進方策

1)bFGF投与加齢群モデルの作製:加齢群には24ヶ月齢のラットを用いる。塩酸ケタミンの筋肉内注射による麻酔後、頸部皮膚切開を行い、手術用顕微鏡(現有備品)下に下咽頭収縮筋を露出する。筋に持続的に薬剤を投与するため治療群は1μg/dayのbFGF含有のゼラチンハイドロゲルを3週間、2μg/dayのbFGFを2週間、下咽頭収縮筋上に留置する。対照群はそれぞれ生理食塩水含有のゼラチンハイドロゲルを2、3週間持続投与する。2)bFGF投与下咽頭収縮筋モデルの組織学的検討:ペントバルビタールにて安楽死処置後、生物顕微鏡を用いて下咽頭収縮筋を一塊に摘出する。前述の方法で甲状咽頭筋および輪状咽頭筋ごとの筋線維タイプ構成比を算出し、対照群との構成比の違いを検討する。併せて、筋線維断面積、筋線維数を計測し、検討する。3)bFGF投与下咽頭収縮筋モデルの神経下装置の観察:ペントバルビタールにて安楽死処置後、喉頭、下咽頭収縮筋頸部食道を一塊に摘出し、実体顕微鏡下に両側の甲状咽頭筋・輪状咽頭筋を採取する。前述の方法にて走査電子顕微鏡での神経下装置を観察し、その形態を定量的に評価して対照群と比較検討する。

次年度の研究費の使用計画

主にbFGF試薬、他使用試薬、加齢ラットを中心に研究費を使用する。加えて神経下装置の解析ソフトや写真の現像費に使用予定である。

URL: 

公開日: 2013-07-10  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi