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2012 年度 実施状況報告書

神経栄養因子を用いた嚥下関与筋のアンチエイジングに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 23500584
研究機関愛媛大学

研究代表者

田口 亜紀  愛媛大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (00380238)

キーワードアンチエイジング / 下咽頭収縮筋 / 神経栄養因子
研究概要

本年度は昨年度に引き続き成熟群のbFGF投与下咽頭収縮筋モデルの組織学的検討と神経下装置の観察を行った。
また、bFGF投与加齢群モデルの作製を中心に行った。
1)組織学的検討:塩酸ケタミンの筋肉内注射による麻酔後、頸部皮膚切開を行い、手術用実態顕微鏡下に下咽頭収縮筋を露出した。筋に持続的に薬剤を投与するため治療群は1µg/dayのbFGF含有のゼラチンハイドロゲルを3週間、2µg/dayのbFGFを2週間、下咽頭収縮筋上に留置した。対照群はそれぞれ生理食塩水含有のゼラチンハイドロゲルを2、3週間持続投与した。ペントバルビタールにて安楽死処置後、生物顕微鏡を用いて下咽頭収縮筋を一塊に摘出した。前述の方法で甲状咽頭筋および輪状咽頭筋ごとの筋線維タイプ構成比を算出し、対照群との構成比の違いを検討した。併せて、筋線維断面積、筋線維数を計測した。
2)神経下装置の解析:ラットにペントバルビタールを腹腔内投与し、安楽死処置後、速やかに喉頭、下咽頭収縮筋、頸部食道を一塊に摘出し、実体顕微鏡下に両側の甲状咽頭筋・輪状咽頭筋を採取した。筋をリン酸緩衝グルタールアルデハイドに浸漬固定した後、1%オスミウム酸にて30分間後固定した。次いで8N塩酸で30分処理し、筋内結合組織を除去する。続いて、脱水、臨界点乾燥し、白金蒸着した後、走査型電子顕微鏡(日立S-800A)で筋線維上に存在する神経下装置の1次シナプスおよび2次シナプスの形状を観察した。
どちらの群も現在データ解析中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度は加齢群におけるbFGF投与モデルの作製に成功した。成熟群bFGF投与モデルと平行して行っているが、データの収集、解析がまだできていないため、引き続き加齢群、成熟群ラットともに組織学的検討・神経下装置の観察およびデータ解析を行っていきたい。

今後の研究の推進方策

引き続き本研究を遂行し、データ解析も行う。
1)bFGF投与モデル(成熟群・加齢群)の作製:引き続きbFGF投与モデル(成熟群・加齢群)の作製を行う。塩酸ケタミンの筋肉内注射による麻酔後、頸部皮膚切開を行い、手術用顕微鏡下に下咽頭収縮筋を露出する。筋に持続的に薬剤を投与するため治療群は1μg/dayのbFGF含有のゼラチンハイドロゲルを3週間、2μg/dayのbFGFを2週間、下咽頭収縮筋上に留置する。対照群はそれぞれ生理食塩水含有のゼラチンハイドロゲルを2、3週間持続投与する。
2)bFGF投与下咽頭収縮筋モデルの組織学的検討:成熟群・加齢群ともに引き続き組織学的検討を行う。ペントバルビタールにて安楽死処置後、生物顕微鏡を用いて下咽頭収縮筋を一塊に摘出する。前述の方法で甲状咽頭筋および輪状咽頭筋ごとの筋線維タイプ構成比を算出し、対照群との構成比の違いを検討する。併せて、筋線維断面積、筋線維数を計測し、検討する。
3)bFGF投与下咽頭収縮筋モデルの神経下装置の観察:ペントバルビタールにて安楽死処置後、喉頭、下咽頭収縮筋頸部食道を一塊に摘出し、実体顕微鏡下に両側の甲状咽頭筋・輪状咽頭筋を採取する。前述の方法にて走査電子顕微鏡での神経下装置を観察し、その形態を定量的に評価して対照群と比較する。
それぞれの結果をあわせてデータ解析する。

次年度の研究費の使用計画

昨年に引き続き、主に加齢ラットの購入、飼育代、bFGFをはじめとする試薬代に使用する。
加えて、神経下装置を撮影するフィルム代、現像費に使用予定である。
また、成果発表のための出張費にあてる予定である。

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公開日: 2014-07-24  

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