研究課題
本研究は、筋電気刺激機能とパワーアシスト機能を備え軽量で下肢装具に装着できる装置を開発して、神経路強化的随意運動促通療法より、片麻痺膝の麻痺自体と歩行機能を効果的に改善させることを目指す。平成25年度では、(1)筋電気刺激機能に、特定された筋への収縮閾値レベルの持続的電気刺激による随意屈伸運動への促進などの機能を実現するために、個人差において電気刺激のときの筋電位周波数解析で筋への収縮閾値を装置で定める方法を確立した。その有効性を、片麻痺指や前腕の機能回復訓練装置を利用して臨床研究で確認している。(2)また、パワーアシスト機能に、筋の伸張反射を起して自動伸展を促進する振動刺激機能を周期的に加えて、伸張反射の感度をアップするために、筋に振動刺激を加える最善タイミングを検討し、その有効性を、片麻痺前腕の機能回復訓練装置を利用して臨床研究で確認した。(3)そして、これらの機能を併合した下肢装具装着型片麻痺股関節・膝関節を能動的にアシストしかつ促進的電気刺激・振動刺激を加えた片麻痺歩行機能回復訓練装置を開発して一部の機構部品を改良して、さらに非金属の材料で軽量化に改善した.まず、力学情報から動作意図を取得できる股関節・膝関節をパワーアシストする機構、次に人体の関節の運動を踏まえた股関節・膝関節運動への順応機構、さらに個人の体形に対応でき,一人で使え、横転倒防止機能を有する機構を考案した。その上、装置全体の機構原理を提案し、装置の設計・試作・改良した。提案したパワーアシスト制御方法で動作実験を行い、その有効性を確認できた.提案した訓練装置を「片麻痺患者用歩行訓練装置」で平成25年9月に特許出願した。また、訓練効果の評価法も開発して有効性を確認したので、「片麻痺運動機能回復訓練装置を用いた訓練効果評価方法、および訓練効果評価演算装置、ならびにプログラム」で平成25年6月に特許出願した。
すべて 2014 2013 その他
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 産業財産権 (2件)
The International Journal of Advanced Manufacturing Technology
巻: Vol.70, No.5 ページ: pp.929-945
DOI:10.1007/s00170-013-5323-0