研究課題
虚血性心血管疾患の二次予防教育では、運動と食習慣の行動変容がキーとなる。末梢性動脈疾患患者59例、虚血性心疾患患者73例、高血圧・慢性腎臓病患者222例の身体活動量、栄養状況についての断面調査を行い、引き続きコホート研究として予後調査を実施中である。年齢、性別、身長、体重、肥満度(BMI)、腹囲、動脈硬化リスク、血液検査データ{脂質プロフィール、クレアチニン、随時血糖、HbA1c}、万歩計による歩数測定とinternational physical activity questionnaire(IPAQ)を用いて運動習慣の定量的評価、自記式食事歴法質問票(BDHQ)と減塩に対する意識調査票を使用して食習慣の情報、治療内容に関する情報を収集した。身体活動量とABIの間には正相関を認め、塩分摂取量は、末梢性動脈疾患患者群および虚血性心疾患患者群で増加傾向を認めた。脂質摂取量は群間差を認めなかったが、3群とも基準値の25 %を超えていた。末梢性動脈疾患患者および虚血性心疾患患者患者は身体活動量が低いことが示された。歩行を中心とした有酸素運動による身体活動量の向上の必要性が示された。また、末梢性動脈疾患患者および虚血性心疾患患者患者は脂質管理がある程度良好であるものの、実際の食事では脂質制限は十分ではなかった。心血管疾患患者において薬物療法に加え食事療法の重要性についても啓発する必要がある。
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