高齢者が起こす交通事故は増加しており社会的な問題である。本研究の目的はその実態を掴み、運転適性を調べる方法を開発することである。そこで75歳以上の免許保有者への実態調査を行った。認知機能の低下者は全体の一割だったが、生活が不便になるので免許の返納を望まなかった。次に高齢者の運転適性を調べるVFIT-EVを65歳以上の者20名に実施し、良好な信頼性を得た。また妥当性検証のため、65歳以上の者20名に自動車教習所内のコースを走行させ、採点結果と比較し良好な相関が認められた。最後に高齢タクシー運転者13名を対象に事故歴など運転状況とVFIT-EV成績を比較したが、その相関は認められなかった。
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