本研究は、まず健常者の道具操作および観察・イメージ時の運動関連領域の脳活動をNIRS-EEGシステムを用いて検出し、それから得た脳活動を基に閾値を設定し、その閾値を超えると視覚フィードバックを与えるニューロフィードバック装置を開発した。なお全ての対象者において左運動前野の活動が明確であったため、その領域の活動に焦点を置いた。この装置を用いて、脳卒中後に上肢運動障害を呈した10名の患者に対して2週間の介入を行った。結果、道具操作観察・イメージ時に左運動前野の閾値を超える活動を認めた6名は、介入によって有意な機能改善を認めた。一方、閾値を超えなかった4名は介入によって著明な効果が見られなかった。
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