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2013 年度 実施状況報告書

小学生から高校生における疾走運動の学習指導に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 23500672
研究機関宇都宮大学

研究代表者

加藤 謙一  宇都宮大学, 教育学部, 教授 (00177437)

キーワード中学生 / 短距離走 / 疾走能力 / 疾走動作 / 適正距離 / 速度逓減
研究概要

本年度の研究成果は、次の2つに分けることができる。
1)男女中学3年生に短距離走の授業を実施し,授業前後における100m走の疾走能力を比較することによって,短距離走の適正距離について検討した.その結果は,次のように要約できる.加速疾走局面は,授業前後において男女ともスタートから20mであった.全速疾走局面は,男子では授業前が20-50m区間,授業後が20-60m区間であり,女子では授業前が20-40m区間,授業後が20-50m区間であった.全速維持局面は,男子では授業前が50-100 m区間,授業後が60-100 m区間であり,女子では授業前が40-100 m区間,授業後が50-100 m区間であった.最高速度を100 %とした時の相対速度が95 %以上で疾走している区間は,男子では授業前が60-70 m区間,授業後が70-80 m区間,女子では授業前が50-60 m区間,授業後が60-70 m区間であった.また,同年代の中学生スプリンターの100 m走タイムに相当する一般中学生の疾走距離は,男子が80m,女子が70mであった.
2)一般中学生を対象として,100 m疾走中の30 mと80 mの両地点における疾走能力および疾走動作をキネマティクスの観点から比較することによって速度低下の原因に関する知見を得た.その結果は次のように要約される.男子では,疾走速度とピッチは80m地点の方が30m地点よりも有意に低下し,女子では疾走速度とピッチ,ストライドおよびその身長比は有意に低い値であった.30 mと80 mの両地点において,男女とも疾走速度と脚全体の最大スウィング速度と正の相関関係が認められた.男女ともに脚全体の最大スウィング速度は,80 m地点の方が30 m地点よりも有意に低い値であった.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

小学生から高校生までの疾走能力に関するデータは、ほぼ収集することができた。データ分析についても、小学生や中学生についてはおよそ順調に進んいる。また、中学生の結果については、学会誌にも公表することができた。

今後の研究の推進方策

26年度は、最終年度となる。データ収集は、すでに終えることができたので、引き続き、データの分析を進める。そして、小学生から高校生までの疾走能力の特徴を横断的に明らかにすることによってその指導方法に関して言及する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件)

  • [雑誌論文] 中学生における短距離走の速度低下に関する動作要因2014

    • 著者名/発表者名
      加藤謙一、白石竜一朗、三村達也
    • 雑誌名

      陸上競技学会誌

      巻: 12 ページ: 11-20

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] 中学生における短距離走の適正距離に関する研究2013

    • 著者名/発表者名
      池田泰明、三村達也、下野誠仁、鈴木智喜、大森純子、加藤謙一
    • 雑誌名

      陸上競技研究

      巻: 第93 ページ: 7-14

    • 査読あり

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公開日: 2015-05-28  

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