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2013 年度 実績報告書

連続写真の観察に基づいて運動経過を把握する能力に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 23500695
研究機関高知大学

研究代表者

野田 智洋  高知大学, 教育研究部医療学系, 講師 (00218330)

キーワード体育科教育 / 運動指導 / 運動観察 / 実技教科書 / 連続写真
研究概要

本研究の目的は、実技教科書に掲載されている連続写真のコマ数の多寡やコマ割りの仕方などが運動経過を把握する能力に与える影響について検討し、どのような連続写真を掲載すれば学習者が理解し易いかを判断するための基礎資料を提供することである。
小3と中1の被験者を機械的なコマ割りによるコマ数の多い連続写真を観察するA群、同じくコマ数の少ない連続写真を観察するB群、専門家が初心者に運動経過を把握させるために最適だと考えるコマを選んで作成した連続写真を観察させるC群に分けた。観察した運動経過を紙人形の操作によって再現させることによって、①コマ数の多寡は再生課題の得点にどのような影響を与えるか、②専門家のコマ選びは機械的コマ割りと比較して再生課題の得点にどのような影響を与えるか、③被験者の年齢は①と②の要因についてどのような影響を与えるか、の3点を明らかにすることを目的とした。結果は以下の通りである。
(1)コマ数の多寡は、再生課題の得点に有意な影響を与えない。小3、中1ともに機械的コマ割りによるコマ数の少ない連続写真を観察したB群の得点はすべての技で最も低かったが、コマ数の多いA群との有意な差は認められなかった。
(2)専門家によるコマ選びは、機械的コマ割りと比較して再生課題の得点に有意な影響を与えなかった。
(3)分散分析の結果、学年×群の交互作用が認められなかったことから、被験者の年齢は①と②の要因に対して有意な影響を与えない。すなわち、①に関しては、小3でも中1でも等しく有意な差がないと言える。また、②に関しても同様である。このことから、実技教科書に掲載する連続写真のコマ数は学年が高くなるに従って多くする必要はなく、可能ならば当該の運動指導に習熟した専門家が学習者に運動経過の概略を把握させることが容易になるよう意図して選んだ7個前後のコマから作成するのが良いと考えられる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 提示する連続写真の違いが運動経過の把握に与える影響2013

    • 著者名/発表者名
      野田智洋
    • 雑誌名

      高知大学学術研究報告

      巻: 62巻 ページ: 1-10

  • [学会発表] 連続写真作成時のコマの選び方が運動経過の把握に与える影響2013

    • 著者名/発表者名
      野田智洋
    • 学会等名
      日本体育学会第64回大会
    • 発表場所
      立命館大学
    • 年月日
      20130828-20130830

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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