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2012 年度 実施状況報告書

投運動における運動連鎖に関するシミュレーション研究

研究課題

研究課題/領域番号 23500718
研究機関筑波大学

研究代表者

藤井 範久  筑波大学, 体育系, 教授 (10261786)

キーワード運動連鎖 / ムチ的動作 / 投動作 / 遺伝的アルゴリズム / 近位-遠位連鎖 / 接触状態 / 最適化計算 / シミュレーション
研究概要

本研究では,投動作における運動連鎖,いわゆる「ムチ的動作」が発生する要因を明らかにすることを目的としている.そのために,本研究では,質量および大きさが異なるボールの投動作を3次元動作分析し,それぞれの条件下で運動連鎖の現象がみられるのかを実験的に検討し,さらに剛体リンクモでルを用いた投動作のコンピュータシミュレーションと最適化手法を組み合わせて,ボールの質量や大きさが変化した場合の投動作の変化を推定する必要がある.
そこで,平成24年度は,従来のシミュレーションシステムでは考慮できていない「ボールと手指の接触状態の変化」を考慮し,さらにボールの質量や大きさの変化をも考慮できるようにシミュレーションシステム(モデル)を改良することを中心に研究を進めた.具体的には,従来は剛体リンクモデルに質点としてのボールを組み合わせた手指によってボールの把持状態をモデル化していたものを,弾性の異なるバネ-質量系によるモデルに変更することで,リリース直前にボールが指先方向に移動することをモデル化した.しかし平成23年度で得られた実験データとの整合性が低く,継続してモデルの改善を進める必要があることを確認した.
なお,これまでに得られた成果・知見については,日本体育学会第63回大会(於:東海大学湘南キャンパス)において口頭発表を行い,他の研究者からのコメント等をもらい,その後の研究の実施に役立てた.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

平成24年度には,「ボールと手指の接触状態の考慮」と「ボールの大きさの考慮」できるようにシステムを改良することを課題の一つとしていた.そこで,「接触状態の変化」および「ボールの大きさの変化」に対して,手指部分を弾性の異なるバネ-質量系によるモデル化を実施したが,平成23年度に得た実験データとの整合性が低く,再検討を要することが明らかとなった.このことを考慮すると「やや遅れている」と判断するのが妥当である.

今後の研究の推進方策

平成25年度における課題は,(1)接触状態の変化を考慮し,さらにボールの大きさの変化をより正確に再現できるようにシミュレーションモデルを再検討する,(2)実験結果とシミュレーション結果との整合性を確認する,(3)運動連鎖が発生する要因をシミュレーションによる検討する,ことである.整合性の検討の際には,投動作の追加実験を行い,3次元データを取得する予定である.なお,平成24年度までに得られた成果については,国際バイオメカニクス学会(平成25年8月,発表確定)で発表し,意見交換する予定である.

次年度の研究費の使用計画

「現在までの達成度」の項で示したようにシミュレーションモデルの改良に時間を要し,予定していた特注ボールの作成および追加実験を実施できなかったため,平成25年度への繰越額が生じた.繰越額を含めて主な研究費の使用予定は,特注ボールの作成,実験補助者および被験者への謝金,平成24年度の成果を学会で発表して他の研究者と情報交換するための旅費等に使用する予定である.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013 2012

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] BIOMECHANICAL CHANGE OF THROWING MOTION DUE TO CHANGE IN BALL MASS2013

    • 著者名/発表者名
      Norihisa FUJII
    • 学会等名
      XXIV Congress of the International Society of Biomechanics
    • 発表場所
      Natal (Brazil)
    • 年月日
      20130804-20130809
  • [学会発表] 質量および大きさが異なる ボールの投動作における運動連鎖2012

    • 著者名/発表者名
      藤井範久
    • 学会等名
      日本体育学会第63回大会
    • 発表場所
      東海大学(神奈川)
    • 年月日
      20120823-20120823

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公開日: 2014-07-24  

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