研究課題/領域番号 |
23500742
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研究機関 | 鹿屋体育大学 |
研究代表者 |
森 司朗 鹿屋体育大学, スポーツ人文・応用社会科学系, 教授 (80200369)
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研究分担者 |
中本 浩揮 鹿屋体育大学, スポーツ人文・応用社会科学系, 准教授 (10423732)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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キーワード | 重力認知 / 運動発達 / 運動学習 / 捕球方略 / コーディネーション / 幼児 |
研究実績の概要 |
本年度は、大学生と比べ重力認知が未熟であろうと考えられる幼児を対象に、重力の予測と頭部のコネクションを明らかにするために、頭部に加速度計(ジャイロセンサー:)を用いて、落下高さの違うボール捕球時の幼児の頭部の動きを測定し、さらにその分析を行い、これまで測定してきた大学生の結果と比較を行った。方法としては、MKS式幼児運動能力検査の測定項目の一つである捕球課題をもとに落下の高さを子どもの身長の120%、150%、180%にして各高さ5球ずつのボール捕球を行い、その際、ボールの捕球時の頭部の動きとボールの投射の高さとのコーディネーションを検討するため、額の中央に小型の9軸のジャイロセンサーを固定し、ボール投射後の、頭部の上下の動きを測定した。その結果、頭部の動作と投射の高さとのコーディネーションを測定した結果では、投射後0.3msec以降で、頭部の動きと投射の高さとの間で違いは認められなかったが、それ以降は投射速度の違いによって頭部の動きに違いが認められた。このことは、ボールを実験者が投げたボールの高さに応じて頭部が動いた可能性が考えられた。この結果と大学生と比較した場合、大学生では、投射直後には、ボールの投射前から頭を動かす準備がすでにできていたが、幼児は投射後に、ボールの投射方向を見た後にて頭が動いていることがわかった。つまり、大学生では投射前に投射されたボールに対して即時に反応できるための準備が行われていたが、幼児に関しては大学生に比べて投射後にボールの軌道にあわせて頭が動いていたことが明らかになった。 また、大学生に関しては、「投射速度が捕球行動に及ぼす影響と重力認知との関連」について重力の内部モデルの視点から結果をまとめ、第65回日本体育学会で発表を行った。さらに、発表内容等については、鹿屋体育大学研究紀要に投稿した。
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