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2011 年度 実施状況報告書

総合型地域スポーツクラブの永続性における組織文化の形成・発展に関する実証研究

研究課題

研究課題/領域番号 23500746
研究機関兵庫県立大学

研究代表者

伊藤 克広  兵庫県立大学, 経済学部, 准教授 (90405366)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワード総合型地域スポーツクラブ / 組織文化 / シンボル / 永続性
研究概要

本研究は,組織文化の視点に着目し,総合型クラブの永続性において,組織文化の形成および発展がいかなる影響を及ぼすのかについて実証的に明らかにすることを目的とする.そこで,「シンボルの現出」→「クラブ会員によるクラブの価値や行動様式の共有」→「組織の永続性」という視点より,平成23年度は「垂水区団地スポーツ協会(以下「団スポ」)」,「NPO法人スポーツクラブ21はりま(以下「21はりま」)」を対象にフィールドワークを実施した. 団スポでは「責任ある団体」をモットーにしており,それがバザー,奨学金,但東町ふるさと提携などの活動として現出している.団スポ会長・理事長によると,団スポが「恥ずかしい組織」にならないようにさまざまな工夫をこらし,時には私費を投入して団スポの運営に関わってきたという.こうした会長・理事長の行動は,会員に「自分たちのできることはなんでもやってみる」という価値を共有させていった.そして,1995年阪神大震災時には,「スポーツで心のケアをしたい」という思いから、会員のみならず仮設住宅住民も対象にソシアルダンスがクラブハウスで始まったという.  21はりまはスポーツ通して「健康づくり」,「コミュニティづくり」,「健やかな人づくり」を目指し、「明るくこころ豊かな町づくり」をヴィジョンとして掲げている.ヴィジョン達成のために平成16年11月にNPO法人格を取得した.21はりま事務局長,行政担当者によると21はりま主催のスポーツイベントや教室といった活動を通して,受講するだけであった会員のクラブへのロイヤルティが徐々に高まり,近年では21はりまの活動にボランティアとして積極的に関わる姿が多くなったという. 以上のように,組織文化の形成・発展がクラブの永続性につながっていることが、本年度のフィールドワークより明らかになった.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

フィールドワークの実施により,組織文化の形成・発展がクラブの永続性につながっていることが明らかとなった.この結果は,平成24年度実施予定の質問紙調査に反映させることができる.

今後の研究の推進方策

平成24年度は,平成23年度のフィールドワーク結果,先行研究を参考に質問紙を作成し,質問紙調査を予定している.質問紙調査は兵庫県内の総合型クラブを予定していたが,活動休止状態のクラブやクラブの統合などが見込まれているなど実態把握が困難な総合型クラブが存在するため、調査対象を神戸市内の170の総合型クラブと3つのモデルクラブ(団スポ,21はりま,加古川クラブ)に変更する.加えて,兵庫県内の都市部と郡部の総合型クラブを対象にフィールドワークを行う予定にしている.

次年度の研究費の使用計画

当該年度実支出額は3月31日までに支出された額を記載したものであり,3月31日現在で発注・納品まで完了し次年度4月以降に支出された.平成24年度の研究費の使用については,質問紙調査およびフィールドワーク,旅費(学会発表,フィールドワーク),謝金(専門的知識の提供)を計画している.

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公開日: 2013-07-10  

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