本研究では、国内一流棒高跳選手を対象として、パフォーマンスに影響を与える質的要因を選手の自己観察分析、コーチの他者観察分析から、量的要因をバイオメカニクス的分析から明らかにし、それらの知見の関係性明らかにすることを目的とした。研究の結果、選手の自己観察、コーチの他者観察の結果から、試技の正否は助走局面で決定し、そこでは助走リズムを中核に据えた上で、助走スタートから中盤にかけてのポール保持態勢との関係に留意することが重要であることが指摘された。さらに、この局面での試技の正否判断は、バイオメカニクス的分析におけるポール角度の変化からもモニタリング出来ることが明らかとなった。
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