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2011 年度 実施状況報告書

マイクロRNAによる組織酸素センシング機構の修飾作用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 23500770
研究機関北海道教育大学

研究代表者

鈴木 淳一  北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (80261379)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワード低酸素誘導因子 / 血管内皮細胞増殖因子 / トレーニング / 毛細血管
研究概要

平成23年度は、prolyl hydroxylase (PHD)抑制による低酸素刺激が、骨格筋における低酸素誘導因子(HIF)-1aの発現に及ぼす影響を観察した。ラットにethyl-3,4-dihydroxyvenzoate (EDHB)を100mg/Kg腹腔内に投与した。また、トレーニング群のラットには、10日間の自発走行運動を負荷した。トレーニング期間の3日目から5日目及び8日目から10日目にEDHBの投与を行った。投与及びトレーニング終了後、ヒラメ筋を摘出し、細胞質画分および核画分のタンパク質を抽出し、ウェスタンブロット法によってタンパク質の発現を分析した。また、筋の横断切片を酵素組織化学的手法によって毛細血管を染色し、毛細血管分布を分析した。投与及びトレーニングによって、有意な毛細血管新生が観察され、投与+トレーニング群で最も大きな増加を示した。EDHB投与によってHIF-1aタンパク発現が有意に増加(3.1倍)したが、トレーニング群(2.7倍)とトレーニング+投与群(2.6倍)では増加がみられたものの、有意差は観察されなかった。HIF-1aの標的遺伝子である血管内皮細胞増殖因子(VEGF)は、EDHB投与群(2.5倍)、トレーニング群(2.3倍)およびトレーニング+投与群(2.3倍)すべてにおいて有意な増加が観察された。VEGFの受容体であるVEGFR-1とVEGFR-2の発現には有意な変化が観察されなかった。これらのことから、EDHBによるPHDの抑制によってHIF-1aとVEGFの発現が顕著に増加すること、また運動依存性血管新生を促進することが示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

平成23年度予算の全額支給が遅れたため、測定機器(リアルタイムPCR装置)の納入が平成23年末となったため、遺伝子発現およびマイクロRNA発現の分析を計画通りに進めることができなかった。

今後の研究の推進方策

低酸素刺激に対する遺伝子発現およびマイクロRNA発現の分析を推進する。

次年度の研究費の使用計画

平成24年度は、当該研究推進に必要な実験動物、試薬、消耗品の購入が不可欠である。また、平成25年度も24年度と同様に消耗品への支出が大半を占めると予想される。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] The effects of prolyl hydroxyls inhibitor treatment on angiogenesis in rat soles muscle2012

    • 著者名/発表者名
      鈴木淳一
    • 雑誌名

      Advances in Exercise and Sports Physiology

      巻: 17 ページ: 受理済、印刷中

    • 査読あり
  • [備考]

    • URL

      http://kensoran.hokkyodai.ac.jp/huehp/KgApp?kyoinId=ymikggggggo&sessionId=1128484637

URL: 

公開日: 2013-07-10  

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