研究課題/領域番号 |
23500775
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
鈴木 榮一 新潟大学, 医歯学総合病院, 教授 (30187710)
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研究分担者 |
長谷川 隆志 新潟大学, 医歯学総合病院, 准教授 (90361906)
小屋 俊之 新潟大学, 医歯学系, 助教 (90444158)
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キーワード | 運動誘発性喘息 / 気道傷害 / 吸入ステロイド / 低温負荷 / 血管増殖因子 |
研究概要 |
運動選手集団は一般集団と比較して、気管支喘息の罹患率が高いことが知られている。運動に伴う気管支収縮反応や気道炎症に及ぼす影響は、依然不明な点が多く、運動誘発性喘息(Exercise Induced Asthma:EIA, あるいは呼吸機能の変化からExercise Induced Bronchoconstriction:EIB)のメカニズムの解明は、今後の効率の良い診断、さらには治療に大きく寄与すると考えられる。 実験動物としてBalb/c系マウスを使用した。運動負荷に関しては、マウスの強制運動測定器をColumbus Instruments社のマウス用トレッドミルを利用した。これを使って、週5日のプログラムで運動するプロトコールを作成した。1日あたりの運動時間・運動量はビルドアップ方式として、以前の報告(Am J Respir Crit Care Med 2007;175:442)を参考に設定した。 現在のところ運動負荷による気道過敏性の亢進の現象は認められている。しかし以前の報告(Am J Respir Crit Care Med 2007;175:442)のような気道傷害の確証は得られておらず、そのほかの要因によるものも視野にいれて解析しているところである。組織学的解析 に関しても、運動負荷・非負荷群の明らかな違いは見いだせておらず、現在別の視点から解析を検討している段階である。そのほかの肺内のサイトカインやケモカインの解析は暫時行う予定で、サンプルを集積中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
冬季種目における喘息患者の増加に着目して、マウスに低温負荷を行い、解析する予定であったが、当施設の問題から、実験の場所として使用することが現時点で困難なことがあり、代替の場所を探している点が、予想とやや遅れている点である。さらに当該年度には当施設の動物実験施設の耐震工事があり、実験場所自体の確保が難しい状況であった。しかし実験自体は着実に進行しており、実験場所さえ、解決できれば、問題はないと考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
まず引き続き、昨年度の計画の残りを遂行するとともに、習慣的運動の影響として、抗原特異的な気管支喘息モデルに運動を加えることによる影響を解析する。モデルとして、卵白アルブミン(OVA)を抗原としたモデルを候補としている。このモデルの解析には実績が あること、モデルとして一般的であることが選定の理由である。その他にも日本人のアレルギー性気管支喘息の最大原因抗原とされるダニ抗原喘息モデルも考慮される。また機序の解明のためいくつかのプロトコールを解析する予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
当大学の動物実験施設の改修工事の影響で、実験確保および実験規模が縮小したことが大きな要因である。また低温負荷をかける場所・設備がなく、実験計画を遂行できなかった。 改修工事も終了し、改修前と同様な実験スペースを確保できたため、通常ペースで再開している。低温負荷に関しては、恒温スペースを確保できる見通しもついたため、予備実験を開始している。
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