研究課題/領域番号 |
23500780
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研究機関 | 滋賀大学 |
研究代表者 |
江崎 和希 滋賀大学, 教育学部, 特任准教授 (90375478)
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研究分担者 |
浜岡 隆文 立命館大学, スポーツ健康科学部, 教授 (70266518)
後藤 一成 立命館大学, スポーツ健康科学部, 准教授 (60508258)
栗原 俊之 立命館大学, スポーツ健康科学部, 助手 (10454076)
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キーワード | 筋細胞内・外脂肪 / 1H-MRS / 最高酸素摂取量 / ローイングエルゴメーター / 脚筋力 |
研究概要 |
平成24年度の研究テーマは、「一過性の運動が筋細胞内・外脂肪量に及ぼす影響」とした。被験者は、比較的体脂肪が多い持久性運動者女性8名を対象とした。まず、ローイングエルゴメーターを用いて2000mローイングテストを行い、その時の最高酸素摂取量を求めた。最高酸素摂取量の測定は、呼気ガス分析器(ミナト医科学社製エアロモニターAE-280S)にて測定した。次に改良した脚筋力測定装置を用い、被験者の膝伸展屈曲筋力を測定した。本実験は、まずMRI(GEヘルスケア社製、1.5テスラ)にて大腿外側広筋と内転筋群の筋細胞内・外脂肪量を測定し、その後2000mローイングテストを行なう。運動終了後、再度、MRIにて筋細胞内・外脂肪量の測定を行なった。筋細胞内・外脂肪量の定量測定は、1H-MRSを用いた。解析には、エー・エルシステムズ社製の解析ソフトLCModelを用い、脂肪、血管、神経などを避け、関心領域(VOI:2.0cm3)を設定し、得られたスペクトルより筋細胞内脂肪と筋細胞外脂肪を定量化した。結果として、両筋群とも筋細胞内・外脂肪量は有意な変化は見られなかった。しかし、外側広筋の筋細胞内脂肪量の平均値は、減少傾向を示しており、今後、被験者を追加および全身の脂肪代謝並びに脚筋力との関係について検討する予定である。また、昨年度の研究成果の一部を国内外の学会にて発表を行なった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度の測定に関しては、順調であった。しかし、初年度の横断的研究については、被験者数が、まだ十分に達していない。理由として、MRIの利用日程と測定器具の不具合による。引き続き、次年度も被験者を追加して行く予定である。
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今後の研究の推進方策 |
今後さらに、被験者数を増やすこと。また、ローイング運動は8~9分程度であるので、次は1時間の自転車運動を行った前後における筋細胞内・外脂肪の変化を検討する。また、全身的に脂質系がどの程度使われたか確認を行なう。
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次年度の研究費の使用計画 |
測定装置の改善費、消耗品、血液分析費用、ならびに研究協力者への謝金を計上している。さらに、データの公表として学会発表の旅費が加わる。
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