研究課題/領域番号 |
23500783
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研究機関 | 鹿屋体育大学 |
研究代表者 |
吉田 剛一郎 鹿屋体育大学, スポーツ生命科学系, 准教授 (10274870)
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研究分担者 |
佐伯 武頼 熊本大学, 生命資源研究・支援センター, 特任教授 (10056070)
吉武 裕 鹿屋体育大学, スポーツ人文・応用社会科学系, 教授 (00136334)
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キーワード | カルニチン / 脂肪酸代謝 / JVSマウス / 中枢神経系 |
研究概要 |
カルニチン投与が全身の代謝および中枢神経系におよぼす持続的作用について検討する。カルニチンを先天的に欠損するモデル動物juvenile visceral steatosis(JVS)マウスを用いて、カルニチンの生体におけるはたらきをより明確に示す。絶食により自発行動量、および酸素摂取量の低下したJVSマウスにカルニチンを1回投与することにより生じる持続的作用について、全身の代謝より、カルニチンの律速酵素であるcarnitine palmitoyltransferase(CPT)1、およびその上流に位置するAMP kinaseに至る一連の系の関与を明らかにしようと試みた。呼気ガス分析値および尿中窒素排出量から三大栄養素別の消費エネルギー量を求めたところ、カルニチン投与JVSマウスは、投与2日後においても対照JVSマウスと比較して脂肪からのエネルギー産生は亢進を示した。カルニチンの持続的投与効果の認められる期間に、放射性同位体で標識した長鎖脂肪酸をJVSマウスの尾静脈より投与し、呼気中に排出される放射線量を測定して脂肪酸代謝初速度を検討したところ、対照JVSマウスの3倍に近く、野生型マウスに匹敵するレベルを計測した。全身の代謝からみると、カルニチンを1回投与したJVSマウスでは、血中や臓器におけるカルニチンレベルが低下した後も、長鎖脂肪酸酸化レベルは亢進していた。すなわち、カルニチン以外にも長鎖脂肪酸の利用を律速する因子が存在することを示す。その詳細について、カルニチンの律速酵素であるCPT1のレベルについて検討したが、現在のところ有意な変化は認めていない。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
カルニチンの全身の代謝および中枢神経系への作用を検討する一連の流れの中で、全身の代謝の検討に手間取ったため、やや遅れているとした。とくにAMP kinaseの測定・評価に時間を要したことが原因である。
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今後の研究の推進方策 |
研究計画に大幅な変更はない。JVSマウスに対するカルニチンの持続的投与効果について、全身の代謝および中枢神経系の面から検討を行う。脂肪酸代謝の調節に関わる因子としてAMP kinase、中枢神経系においては、オレキシン神経活動の調節に関わるグルタミン酸について解析を進める。
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次年度の研究費の使用計画 |
該当なし。
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