研究課題/領域番号 |
23500811
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研究機関 | 北海道情報大学 |
研究代表者 |
佐藤 浩樹 北海道情報大学, 経営情報学部, 教授 (40507216)
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研究分担者 |
西平 順 北海道情報大学, 経営情報学部, 教授 (30189302)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 体組成 / 動脈硬化因子 / アディポネクチン / 骨密度 / 血管障害 |
研究概要 |
(はじめに)本年度は3年間の研究期間における初年度調査としてベースラインデータの収集目的に研究を行った。(対象者)対象者としては2大学および2民間企業に所属する研究の同意を得られた198名の女性の解析を現時点で行った。内訳は「正常者」が159名(80.3%)、「低体重体脂肪正常者」が11名(5.6%)、「るい痩者」が28名(17.6%)であった。平均年齢は19.2才であった。(結果)飲酒、喫煙、運動習慣などの生活習慣因子の検討では3群にて有意な相違は認められなかったが「るい痩者」において睡眠時間が少ない傾向にあった。動脈硬化因子においては血液検査項目における差異は認めなかったが、収縮期および拡張期血圧は「正常者」と比較して「るい痩者」において低下傾向にあったが有意差は認めなかった。炎症マーカーにおいては3群において有意な差異は認めなかった。骨密度においては「正常者」と比較して「るい痩者」は低い傾向にあったが有意差は認めなかった。血管障害度に関しては3群とも有意な違いは認めなかった。アディポネクチンにおいては「正常者」と比較して「低体重体脂肪正常者」および「るい痩者」で低い傾向にあり、群間比較において「るい痩者」では有意に低い結果を認めた(正常者:13.8±3.0μg/ml,低体重体脂肪正常者:12.9±4.2μg/ml,るい痩者:10.8±2.1μg/ml)。高分子量アディポネクチンにおいても同様な結果が認められ、「正常者」と比較して「低体重体脂肪正常者」および「るい痩者」で低い傾向にあり、群間比較において「るい痩者」では有意に低い結果を認めた(正常者:4.4±1.2μg/ml,低体重体脂肪正常者:4.1±1.5μg/ml,るい痩者:2.8±0.9μg/ml)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の研究計画においての測定項目は個々の対象者で全て遂行済みでありこの面では研究進捗状況は進んでいると考えている。当初300名程度の対象者を見込んでいたがまだこの対象者人数には達していない。しかしながら、平成24年度に研究協力を得られる予定大学が1校増えるため目標人数には達する可能性が高いと考えられる。今後研究説明を啓蒙するとともに参加人数を増加させていく方向で進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
当初の予定通りに今後も研究を推進する予定である。しかしながら、FMD法による血管障害度の検査において、予想以上に被験者における侵襲および測定時間がかかるため本測定において同意が得られない対象者が散在し、血管障害を測定する測定機器に関して改良および変更の必要性が生じる可能性が示唆される状態である。
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次年度の研究費の使用計画 |
本年度のベースライン調査がほぼ終了し、当初の研究計画通りに縦断研究の1年目、2年目の検討にはいる状況である。縦断研究1年目、2年目もベースライン調査時と同様な測定項目(生活習慣因子、動脈硬化因子、炎症マーカー、アディポネクチン、骨密度、血管障害測定)があるため、研究初年度と同様な研究費の使用が見込まれる。
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