研究課題/領域番号 |
23500817
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研究機関 | 東京農業大学 |
研究代表者 |
上岡 洋晴 東京農業大学, 地域環境科学部, 教授 (30408661)
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キーワード | レクリエーション / エビデンス / フィージビリティ / ランダム化比較試験 / システマティック・レビュー / リハビリテーション / 治療 / 健康 |
研究概要 |
本研究は、レクリエーションの教育・健康増進効果に関するエビデンスとフィージビリティを明らかにすることを目的とし、2年目の今年度は、①レクリエーションのリハビリテーション効果に関するランダム化比較試験(RCT)のシステマティック・レビュー(SR)を実施した。11のRCTが特定され、対象疾患・症状としては、脳卒中、認知症、パーキンソン症候群、後天性脳損傷、慢性的な非悪性の疼痛、思春期肥満、高リスク出産、虚弱高齢者と多様であった。介入方法は、電子ゲーム、音楽、ダンス、便乗自転車、レジャー教育・課題などであった。レクは、リハに関連した効果のアウトカム、とくに患者の心理状態(うつ、気分、情緒、活気)やバランス・運動機能、アドヒレンス(実行可能性や出席率)において向上させる潜在的可能性があることを明らかにした。 ②日本のレジャー・スポーツとレクリエーションを取り巻く環境と実施状況を整理し、発展のためのperspectiveとagendaの提示を以下の行った。(i)”Word’s meanings and application regarding to leisure sports and recreation”, (ii)”Re-construction of evidence of effectiveness on recreation and leisure”, (iii)”Evidence-based public relation activities”, (iv)”Academic attitude and ethic to the education”。 ③転倒予防のための運動療法としてのレクリエーションを臨床研究者やリハビリテーションスタッフがわかりやすいようにレビューした。 ④スポーツやレクリエーションを実施における暑熱環境の実態(夏季人工芝の高温)を明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度から継続して成果を挙げ、学術雑誌に順調に受理・掲載されてきている。
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今後の研究の推進方策 |
レクリエーションの治療・リハビリテーションの効果はシステマティック・レビューにより、かなり明確になってきたので、教育効果をキャンベル共同計画(ランダム化比較試験限定)のレビューを中心に調べる予定である。 また、3年目の最終年度となるため、大いに図書・学術雑誌・一般雑誌などに本研究の成果を発表する予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
レビューのための専門司書による検索・論文収集業務に対する謝金や、英文校閲(英訳も含む)料、各種データの整理のための業務者への賃金、学会参加や研究協力者との打ち合わせのための出張が主たる支出になる予定である。
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