本研究は、高齢者の運動や身体活動の実態を、加速度センサー付歩数計を用いて客観的かつ精確に把握し、どのような運動や身体活動が高齢者のメンタルヘルスの良好な維持に貢献できるのかを縦断的に調べた。加えて、対象者の体力水準や生活機能についても測定し、その高低がメンタルヘルスの維持・増進にどのような影響を与えるのかについて横断的そして縦断的に検討した。 横断的そして縦断的な分析の結果から、高齢期のメンタルヘルスの維持・増進には、身体活動の活性化を通して、体力レベルを保持していくことが重要であることが示唆された。特に、歩行能力やバランス能力の維持は重要であろう。
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