人と人が音楽“act”によって自然と触れ合う音楽療法は、人間関係と心理的・身体的健康の回復を促進する。音楽療法の心理的・身体的健康の維持・増進などに効果的な実践方法の検討と、効果を明らかにすることを目的とした。 音楽療法臨床では、活動を組み合わせて実施するため効果の特定化が困難となる。本研究では歌唱と楽器活動を分けて一定期間実施し客観指標を用いて効果を検討し、歌唱活動で後期高齢者、精神疾患入院患者の脈拍が有意に低下する結果を得た。発達障害幼児を対象に楽器活動を実施し、「歌いかけ」の有無によるアイコンタクトの継続時間の比較を行ったところ、歌いかけが有るほうが継続時間が有意に長いことが示された。
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