研究課題/領域番号 |
23500827
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研究機関 | 千里金蘭大学 |
研究代表者 |
東 照正 千里金蘭大学, 看護学部, 教授 (80116087)
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研究分担者 |
芦田 信之 成美大学, 経営情報学部, 教授 (50184164)
三輪 のり子 関東学院大学, 看護学部, 准教授 (10377244)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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キーワード | 体感型ゲームスポーツ / 動画双方向遠隔通信 / 高齢者健康運動 / 地域交流 / 青年高齢者交流 |
研究実績の概要 |
本研究の最終目的は、地域コミュニティにおける障害者も含めた全構成員の健康づくりのあり方を模索する中で、元気でもないが然りとて介護が必要なわけでもない、いわゆる「非元気・非要介護」高齢者、つまり、要介護状態へ移行するリスクの高い集団を対象に、一緒に頑張る仲間やコミュニティで多職種連携によるスカイプを用いた集団運動教室を開催し、僻地に住む人も含めて低コストの運動指導を提供し、運動習慣を維持してもらうためのシステムの構築と運用にあった。 平成26年度(最終年度)には京都府福知山市において、過去3年間に構築して試験運用したシステムを本格的に運用した。「成美大学の地域健康福祉センター」と「公民館」の相互間で、映像と音声をスカイプにより遠隔通信できるように設定した。実施後の調査結果では、わかりやすさに関して、電波状況の悪さや音声と画像の不明瞭さについての指摘があった。また、プログラム全体に渡る観察記録・ビデオ映像・インタビューの結果、通信技術を用いた遠隔運動指導は座位や立位姿勢の体操に利用できるが、そのときに、指導内容を適切に理解できる工夫や、指導対象をある程度同質化することが必要であると考えられた。 研究全体での課題として、定常的に実施するにあたっては医療・運動・福祉など関連分野のスタッフを十分に配置できないこと、参加者の健康・体力レベルにバラツキがあること、僻地ではインターネット接続環境が確保されていないこと、が挙げられる。スタッフ不足は、介護保険制度の介護予防特定高齢者施策の一環としてテレフィットネスセンターと介護施設を双方向通信で結び、施設スタッフが補助者となり連携することで解決することも一法である。 チームの構成員をさらに広げるにあたっては、多職種間の連携促進ツールとして、施設スタッフの理解と実践に向けた教育プログラムの開発が必要であると考えられる。
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