研究課題
基盤研究(C)
脂質合成系転写因子SREBP-1の心臓における役割、特に高血圧性心病変の形成に及ぼす影響を検討した。野生型およびSREBP-1ノックアウトマウス (KO) に対し、昇圧物質アンジオテンシンII (Ang II)を慢性投与すると、野生型では血管周囲の線維化が著明であるのに対し、KOマウスでは線維化が抑制されていた。心臓における遺伝子発現をマイクロアレイにより検討すると、野生型では細胞外マトリックス関連遺伝子群と炎症関連遺伝子群の発現変化が著明であり、これらの変化はKOマウスにおいて軽減していた。以上より、高血圧性心病変に認められる心筋線維化の形成にSREBP-1が関与している可能性が示唆された。
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