研究課題/領域番号 |
23500861
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
萩 裕美子 東海大学, 体育学部, 教授 (20237902)
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研究分担者 |
川西 正志 鹿屋体育大学, スポーツ人文・応用社会学系, 教授 (50177713)
山本 直史 愛媛大学, 教育学部, 講師 (40552386)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 筋力低下予防 / 運動プログラム |
研究概要 |
本研究の目的は(1)閉経後女性を対象とした筋力低下を予防する運動プログラムを開発する。(2)開発した運動プログラムの長期的な実施効果を検証する(検証期間1年~2年)。(3)行動変容理論に基づいた自立を促す支援プログラムが、長期にわたる継続的な運動実践に有効であったかどうかを検証する。(検証期間2年)ことであった。 平成23年度は(1)の運動プログラムは労働者山岳連盟と共同で普及パンフレットを作成した。そのパンフレットを活用して、より多くの対象者のデータ収集することが出来た。 (2)については、登山医学Vol.31;98-103,2011に「中高年女性登山愛好者の身体組成における加齢の影響」、生涯スポーツ学研究Vol.8:2;42-47,2012に「中高年女性登山愛好者の運動実施と身体特性」を投稿し掲載された。登山愛好者は体力が同年代の女性よりも高く、普段から定期的な運動をしていることが明らかとなった。また、日本体力医学会(9月)で「中高年女性登山愛好者の体力および身体特徴 ~健康教室参加者との比較から~」、日本体育学会(9月)で「中高年女性登山愛好者の健康状態および体力と日常生活での身体活動との関連」、日本生涯スポーツ学会(10月)に「中高年女性登山愛好者の体力と身体活動及び血液性状」を発表した。 (3)については日本生涯スポーツ学会(10月)に「登山愛好者である中高年女性の身体組成および体力の2年間変化」を発表し、論文化に向けて作業を進めている。さらに運動プログラムの介入効果に関する詳細な検証結果は次年度の計画となっているが、その研究を進めるための方向性が示された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究の目的は(1)閉経後女性を対象とした筋力低下を予防する運動プログラムを開発する。(2)開発した運動プログラムの長期的な実施効果を検証する(検証期間1年~2年)。(3)行動変容理論に基づいた自立を促す支援プログラムが、長期にわたる継続的な運動実践に有効であったかどうかを検証する。(検証期間2年)ことであった。 (1)は運動プログラムを開発して勤労者山岳連盟と共同でパンフレットを作成したので、おおむね目的を果たしたと言える。 (2)についてはコントロール群に対する測定が年度内にできず、次年度の課題となった。準備は整いつつあるので、実施可能であると思われるが、年度内にはできなかったことから、この点においてやや遅れているという評価になった。 (3)については次年度以降の計画である。そのための準備は進んでいるので特に問題はない。
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今後の研究の推進方策 |
運動プログラムを介入の教材にするためにDVDの作成をする。1年後の測定を実施し、さらに対象者を増やし、データを増やす予定である。また、対象者のタイプを運動をしていないグループも設定して、開発した運動プログラムの効果を検証する予定である。 測定時期を6カ月、1年、1年6カ月、2年と設定していたが、被験者の負担を考えて、1年、2年と変更して行う予定である。すでに介入しているグループについては、5月に同様の測定を行い、1年間の身体組成、体力、血液性状の変化を分析する予定である。また運動プログラムの介入効果もその実践頻度と合わせて分析していく予定である。 運動継続という視点から、パンフレットによる教材の提供と、DVDによる教材の提供についてもその有用性、効果について検証していく予定である。 定期的な運動実践のない対象者に対して、運動プログラムがどのような効果をもたらすか、身体組成や体力、血液性状だけでなく、行動変容という視点からも検討を行う予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
コントロール群への介入が年度内に実施できなかったために生じたものである。今年度に実施するので、そこで使用する予定である。 その他の次年度の使用計画としては、DVD作成のための費用、被験者への謝金等、測定者への謝金、血液検査の検査費用が主な経費として使用予定である。 研究成果の発表のため、登山医学会(6月:福岡)、日本体力医学会(9月:岐阜)、日本生涯スポーツ学会(10月:広島)への旅費が予定されている。
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