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2013 年度 実績報告書

東北の刺し子の文様特性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 23500872
研究機関福島大学

研究代表者

千葉 桂子  福島大学, 人間発達文化学類, 教授 (80188482)

キーワード生活文化 / 東北 / 刺し子
研究概要

本研究は従来の「刺し子」研究にはなかったアプローチを試み、異分野とのリンクの可能性を拡げ、東北地方の衣生活文化の再考に資することを目的とした。
平成23年度には福島県と山形県の刺し子について調査を行った。福島県では吉祥文様の刺し子を施しハレ着とされた「南郷刺し子」および福島県の民俗有形民俗文化財「会津の仕事着コレクション」について調査を行った。舟運で結ばれていた阿賀野川流域(新潟県東蒲原郡)の仕事着では、福島とは異なる文様が認められた。山形県では遊佐町に伝わる「遊佐刺し子」を中心に調査を行った。文様は横刺しからなるものであり、福島県とは差異が認められた。
平成24年度においては青森県を中心に南部菱刺しと津軽こぎんについて調査を行った。南部菱刺しの文様の特性は横長の菱形を呈することである。それは刺し縫いする際に経糸を偶数目すくうことに起因している。しかし、一部の文様には経糸を1目のみすくっている部分もあり、規則性の中の特異性が認められた。津軽こぎんの文様の特性は奇数目をすくうことにより縦長の菱形を呈することである。両者の文様の違いについて把握し、数学的なアプローチを試みるための情報を得た。また、会津の仕事着コレクションに関してはデータベース化に着手し、ホームページに掲載した。
平成25年度は、これまで調査した1)南部菱刺し、2)津軽こぎん及び3)福島の刺し子の文様についての分析を進めた。(秋田、宮城の刺し子については見送った。)特に幾何学的な特性が認められる1)、2)については、対称性に注目した詳細な分類、背後にある形成ルールの解明、形成可能な模様の数え上げと実際の文様との比較等の課題があることがわかった。また、刺し子の文様に見られる図形の意味について、古来の文化的・宗教的・東北地方の地域的背景を探ることが今後の課題である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013 その他

すべて 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 会津の仕事着にみられる刺し子の文様について  -上衣を中心に-2013

    • 著者名/発表者名
      千葉桂子
    • 学会等名
      日本家政学会第65会大会
    • 発表場所
      昭和女子大学
    • 年月日
      20130518-20130518
  • [備考] 会津の仕事着について(科学研究費補助金による研究成果報告)

    • URL

      http://www2.educ.fukushima-u.ac.jp/~chibakei/aizu-uniform.html

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公開日: 2015-05-28  

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