認知症高齢者への効果的な援助と介護家族への介護支援を並行して行う、包括的介護支援プログラムについて、在宅軽度アルツハイマー型認知症高齢者とその介護家族双方を対象に研究を行った。グループ回想法による認知症高齢者本人への援助プログラムでは、精神的エネルギーの向上や孤独感の改善が認められ、同じくグループ形式で行った介護家族への介護援助プログラムでは、心理・社会的アプローチとピアカウンセリングを折衷した柔軟なプログラムが望まれた。また、このような並行包括的介護支援プログラムには少なくとも6か月の期間を必要とし、その後もネットワーク維持のため、継続的なサポートの必要性が明らかとなった。
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