研究課題/領域番号 |
23500900
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研究機関 | 大妻女子大学 |
研究代表者 |
永田 晴子 大妻女子大学, 家政学部, 助教 (20442030)
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研究分担者 |
渡邊 千恵子 尚絅学院大学, 生活環境学科, 教授 (30233737)
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キーワード | 父子家庭 / 生活実態 / 家族関係 / 新聞・雑誌記事 |
研究概要 |
本年度は、主に前年度の研究成果の学会発表(2報)とアンケート調査実施へ向けた研究に取り組んだ。 (1)前年度実施した研究成果の学会発表:5月に行われた日本家政学会大会では「新聞記事にみる父子家庭~1984年~2011年『朝日新聞』を中心に~」というテーマで口頭発表を行った。父子家庭に関する記事を通して、その時代における一般的な男性の職業観、家族観や父親の役割観、景気動向などに左右されながら、当事者の意見が社会に受け入れられ、制度が整うまでに長い年月が費やされていた様子が明らかとなった。10月の行われた家族関係学セミナーでは「父子家庭研究の展望と課題-過去30年間の雑誌記事より-」というテーマで口頭発表を行った。父子家庭の問題把握に焦点化した研究にはじまり、施策やジェンダー・子どもの視点に立った研究を経て、ひとり親家庭の階層性や貧困問題と自立支援に関する研究へと視点が移っていったことが確認された。依然として、父子家庭の生活問題の実態把握の難しさは指摘されており、生活の実態を的確に捉える必要性がある一方で、父子家庭を取り巻く社会が変わっていく必要性が示唆された。 (2)アンケート調査について:アンケート調査の実施方法及び予想される調査対象者数について再度検討を行い、一定数の調査対象者を確保するため、調査会社へ依頼しインターネット調査にて実施することとした。本年度公表された平成23年度全国母子世帯等調査の結果を踏まえ、調査内容の修正を行った。調査会社の選定を行い、(株)インテージへ依頼することとした。平成25年4月に予備調査の実施、平成25年度5月に本調査を実施する予定である。 (3)インタビュー調査について:追跡可能な対象者および調査項目の検討を行い調査内容を決定した。来年度実施するアンケート調査の結果も踏まえて次年度の夏に実施する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
前年度、本年度実施を予定していた学会発表は予定通り実施できた。アンケート調査およびインタビュー調査については、本年度実施できなかったが、調査実施へ向けた計画・準備は、ほぼ本年度中に完了している。本研究全体の進捗状況としては、おおむね順調に進んでいると考える。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は本研究の最終年度となるため、以下の3点に取り組む予定である。 (1)インターネット調査およびインタビュー調査の実施:インターネット調査は、4月に予備調査、5月に本調査を行う。合わせて、夏にインターネット調査の結果を踏まえてインタビュー調査の実施を予定している。 (2)学会発表:次年度実施するインターネット調査結果について、10月の学会発表を予定している。 (3)研究の総括及び報告書の作成:次年度は本研究の最終年度となるため、本研究の総括を行い研究成果報告書の作成を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
次年度はインターネットによるアンケート調査を実施するため、その費用が次年度研究費の大部分を使用する予定である。合わせて、インタビュー調査の実施及びアンケート調査結果の学会発表にかかる費用についても研究費の使用を予定している。 また、次年度は本研究の最終年度となるため、研究成果報告書の印刷にかかる費用の使用も予定している。
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