インドネシアの植物性食素材としてメリンジョおよびクルワックを選び、その機能性と嗜好性を活かした食品の開発を試みた。まず、メリンジョに含まれる有効成分であるグネチンC、グネモノシドA、グネモノシドDを分画し、その呈味性を明らかにしたところ、これらは強い苦味を有し、有効性と苦味とは分離できないことが明らかとなった。次に、メリンジョ粉末を利用した菓子類と食パンを調製したところ、菓子類は5%添加でも苦味が感じられた。食パンは30%添加で食することが可能であったが、嗜好性は低下した。最後に、クルワックの抗酸化性を解析したところ、水系ではフェノール化合物、油系ではγ-トコトリエノールが主体であった。
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