二元拡散収着理論で解析して得られた、加熱処理した3種のじゃがいも中のNaClの拡散パラメータは、ペクチン含量と共に直線的に減少し、NaClの吸着座席はペクチンを含む領域にある事が示唆された。また、加熱処理した3種の魚すり身中のNaClの同パラメータは、荷電アミノ酸含量と共に直線的に増大し、NaClの吸着座席は同アミノ酸を含む領域にある事が示唆された。これらの荷電座席濃度に対する依存から、荷電座席が特定の領域に集まり、濃度と共にその含水率が減少または増加すると理解される。これらの結果は、食材一般の中でのNaClの拡散理解の基礎となる。豚肉中のNaClの拡散と味の関係を官能検査で調べた。
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