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2013 年度 実績報告書

緑色食品中のクロロフィルの光による退色と活性酸素生成の抑制・防止に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 23500946
研究機関西九州大学

研究代表者

安田 みどり  西九州大学, 公私立大学の部局等, 教授 (20279368)

研究分担者 田端 正明  佐賀大学, 工学(系)研究科(研究院), その他 (40039285)
キーワード食品 / クロロフィル / 凝集 / 光退色
研究概要

本研究では、緑茶や野菜に含まれるクロロフィルの光退色を防ぎ、緑色を長期間保持することを目的としている。今年度は、クロロフィルの凝集状態の違いがクロロフィルの光退色に与える影響について調べた。
1.溶媒の影響:異なる割合の水とメタノールの混合溶媒でのクロロフィルの光による影響を調べたところ、メタノールの割合が高いほどクロロフィルの光による退色が起こりやすいことが明らかとなった。この要因を調べるため、動的光散乱法にて凝集体の粒径を測定したところ、水の割合が高いほど粒径が大きくなっていることがわかった。つまり、水溶液中では弱い凝集状態で存在していると考えられ、光に対する保護効果があると思われる。一方、メタノール中ではクロロフィルは分散し、光に直接さらされるため、著しく退色作用を示したと考えられる。
2.銅クロロフィリンの添加:水溶性の食品添加物である銅クロロフィリンを添加した場合、クロロフィルの光による分解がさらに抑制された。動的光散乱法にて粒径を測定したところ、クロロフィルのみの場合よりも銅クロロフィリンを添加した場合の方が粒子径が大きくなっていた。これは、銅クロロフィリンがクロロフィルと疎水性相互作用を行い、安定な凝集体を生成したため、クロロフィルの光照射によるダメージを軽減したと考えられる。
このように、クロロフィルの光退色には溶液中の凝集状況が大きく関与していることが示唆された。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Inhibitory effects of polyphenols from water chestnut (Trapa japonica) husk on glycolytic enzymes and postprandial blood glucose elevation in mice2014

    • 著者名/発表者名
      Midori Yasuda, Kenichiro Yasutake, Madoka Hino, Hitomi Ohwatari, Nozomi Ohmagari, Kazumi Takedomi, Takashi Tanaka and Gen-ichiro Nonaka
    • 雑誌名

      Food Chemistry

      巻: 印刷中 ページ: 印刷中

    • 査読あり
  • [学会発表] クロロフィルの凝集状態と光に対する安定性について2014

    • 著者名/発表者名
      安田みどり、織田恵輔、田端正明
    • 学会等名
      日本食品保蔵科学会第63回大会
    • 発表場所
      JA長野県ビル
    • 年月日
      20140628-20140630
  • [学会発表] クロロフィルの光退色に及ぼす溶媒の影響2014

    • 著者名/発表者名
      安田みどり,織田恵輔,上田敏久,田端正明
    • 学会等名
      日本農芸化学会2014年度大会
    • 発表場所
      明治大学生田キャンパス
    • 年月日
      20140327-20140330
  • [学会発表] クロロフィルの光による退色および活性酸素生成の抑制に関する研究2013

    • 著者名/発表者名
      織田恵輔,安田みどり,田端正明,上田敏久
    • 学会等名
      2013年度日本農芸化学会関西・中四国・西日本支部合同大会
    • 発表場所
      県立広島大学
    • 年月日
      20130905-20130906
  • [学会発表] クロロフィルの光退色の抑制に関する研究2013

    • 著者名/発表者名
      安田みどり,織田恵輔,上田敏久,田端正明
    • 学会等名
      日本食品科学工学会第60回記念大会
    • 発表場所
      実践女子大学
    • 年月日
      20130829-20130831

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公開日: 2015-05-28  

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