2008~2010年に行った認知症予防に関するヒト介入試験のサブ解析の結果、ドコサヘキサエン酸(DHA)強化食品により認知機能の低下が遅延した高齢者をレスポンダー、しなかったヒトをノンレスポンダーとした場合、前者は後者に比べて血漿総コレステロールなどが高値を示し、高齢者の栄養摂取状態が認知症予防効果に反映することが示唆された。しかし、Δ5不飽和化酵素の遺伝子多型による差は両者間で認められなかった。 四重極型質量分析法により、DHAによる加齢ラットの認知機能亢進作用とDHAとその代謝産物の増加が関連することを見出し、ナノ微粒子質量分析法によるラット海馬でのPUFAの可視化を確立した。
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