免疫系が関与する疾病が食生活の乱れによってどのような影響を受けるのか、そして症状の悪化に腸内菌叢の変化が関与するのかどうかを明らかにする目的で、リューマチ様関節炎および1型糖尿病のモデルマウスに高脂肪高蔗糖食を与えた。しかし、今回の実験系ではこれらの疾患に対して促進する効果は見られなかった。また、自己炎症性疾患の原因遺伝子として同定された変異遺伝子X’を欠損するマウスに高脂肪食を与え、炎症状態に影響が見られるかどうかを検討したが、血清中の炎症性サイトカイン量は影響を受けなかった。以上の結果から、少なくとも今回の実験系では食事成分の変化が免疫関連疾患の発症に影響を与えないと考えられた。
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