研究課題
平成23年度は,各種設定のための入力インターフェースの開発と3次元大気環境数値実験システムの教材化を試みた。ハード面では,授業用PCの購入に関してLINUXとウインドウズ機器の相性が悪く,高速CPUを搭載したポータブルパソコンの選定と購入が予定より遅くなり研究計画が遅れた。また,ソフトの面では,気象庁NHMソフトに初期データを入力する手法が気象庁外からLAN経由で接続することが難しく,最終的に,京都大学サーバーから気象庁全球モデルの初期データを入手することで代替することにより解決した。その間,何回か気象庁数値予報課に訪問し,指導を受けた。一方,他のソフトによる試行を考え,名古屋大学が開発した気象シミュレーションソフト(クレス)の指導を受けるべく名古屋大学を訪問し,講習会に参加した。NHMと平行して試行の試みを行うこととした。平成24年度は,気象庁数値予報モデル(NHM)を,中学校の授業で試行すべく,授業構成,ハードの環境構成,ソフトの環境構成を順次開発した。その結果,当初の予定通り11月に,本学教育学部附属中学校に於いて,2年生理科「気象」単元において,連続2時間の授業で,4クラスの研究授業を行うに至った。また,その後のアンケートにより,さまざまな課題を考察するデータを入手した。本年度は,シミュレーションパーケージソフトを作成するために,対象の気象現象である「肱川あらし」に関して,気象観測を実施し,その整理を行いつつある。さらに,クレスによる「肱川あらし」の数値実験,及び,「北岩手波状雲」の数値実験に成功した。その成果は,日本気象学会春季,秋期大会で発表した。
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岩手大学教育学部教育実践研究論文集
巻: 1 ページ: 40-45