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2012 年度 実施状況報告書

3次元力覚呈示装置を用いた材料力学学習教材の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23501018
研究機関岡山大学

研究代表者

入江 隆  岡山大学, 教育学研究科(研究院), 准教授 (70253325)

キーワード力覚 / 学習教材 / マルチメディア / 材料力学 / はり理論
研究概要

本研究では,3次元力覚呈示装置を利用することにより,材料力学の基礎(力学パラメータと形状がどのような意味を持っているのか)を視覚的,触覚的に理解できる工学初心者向けマルチメディア学習教材の開発を行う。本年度は次の2点について研究を推進した。
1.片持ち梁の力学特性を学習する教材の開発
3次元力覚呈示装置を用いて仮想空間に創造された片持ち梁に直接触ることができ,力を加えると「はり理論」に基づく曲げ変形が生ずるとともに反力をリアルタイムで体感できるマルチメディア学習教材を開発した。本学習教材は利用のための知識が必要なく,直感的な操作によりで「はり理論」を学ぶことができ,例えば,中学生にとっても十分に利用可能であろうと期待できる。本教材では,片持ち梁の曲げにより発生するせん断力(Share Force),曲げモーメント(Bending Moment),伸縮(Skewness),たわみ(Strain)の梁前面における分布の様子を視覚的に確認できるようにイメージコンターマップとしてリアルタイムに表示できる。また,片持ち梁のサイズ及びヤング率も変更可能となっている。
2.3次元力覚呈示装置の変更
3次元力覚呈示装置として,以前から所有していたForce Dimension社のOmegaを開発用に利用してきた。この装置はマルチリンク構造による高い剛性に特徴があり,正確な反力呈示が可能である。一方で,リンク及び保持部分の重量が大きく,これをキャンセルするために常時上方向に反力を発生させている。上記1.で開発した片持ち梁の教材のように下方向に力を加える場合,すなわち,上方向に反力を呈示する場合には,Omegaの反力呈示余力が不十分であった。そこで,Sensable社のPhantom Desktopを新たに導入し,片持ち梁の教材においても良好な学習環境を呈示することが可能となった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

材料力学を学習するマルチメディア学習教材(片持ち梁の特性をリアルタイムに学習することができる教材)が開発された。また,これまで使用していた3次元力覚呈示装置に鉛直下向き方向に対する反力が不十分であるという問題点が発覚したが,新機種の導入をスムーズに行うことができたため。

今後の研究の推進方策

本年度は,前年度に開発した片持ち梁の力学特性を学習する教材について,評価実験を行う。評価実験の対象としては,中学校技術科の教員免許取得を目指す大学生を想定している。また,両持ち梁の学習教材の開発も進めていく。

次年度の研究費の使用計画

昨年度は,開発した学習教材の評価実験を実施するための比較的安価な3次元力覚呈示装置を数台購入する予定であった。しかし,学習教材の開発において,従来使用していた装置の問題点が明らかとなり,新たに開発用の装置を導入することになった。本年度は,評価実験用の装置を改めて購入する必要があるが,予算を考慮して機種及び台数を検討する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 「はりの曲げ」を体感できるマルティメディア学習教材の開発2012

    • 著者名/発表者名
      入江 隆
    • 学会等名
      日本産業技術虚幾学会中国支部第41回大会
    • 発表場所
      広島大学教育学部
    • 年月日
      20120519-20120519

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公開日: 2014-07-24  

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