研究課題
本研究における前段階となる、天体望遠鏡「分光観測システム」が前年度において完成している。これを用いて、本学の教育学部教員養成課程理科教育専攻4年生卒業研究として、研究グループの高橋ゆかりによって題目「新開発分光器の観測システムの構築とスペクトルカタログの作成」および同研究グループの奥貴憲によって題目「新開発(北教大)分光器を用いたC/2009 P1 (Garradd)の分光観測」という二つの卒業論文にまとめられている。また、研究代表者本人によって学会講演として、日本天文学会2012年度春季年会における口頭およびポスター講演として、題目「北大ピリカ望遠鏡搭載北教大可視光分光器による太陽系天体スペクトルカタログの作成」(関口朋彦(北教大)、河北秀世(京産大)、高橋ゆかり、奥貴憲、阿部雄太 (北教大)、渡辺誠 (北大))の研究発表がなされている。さらに来る日本地球惑星科学連合2012年度連合大会(千葉幕張メッセ)においても、上記の河北秀世教授と渡辺誠助教との申請者本人による共同研究として本研究の発展内容が報告される予定である。一方発表論文としては、観測研究に関する研究として4本の査読付き原著論文が海外の多数の研究者の共著として発表しており、研究初年度からの研究成果が挙げられている。今年度はこの「分光観測システム」に関する研究をさらに発展させ、天体望遠鏡を用いた天体の「撮像観測システム」を構築することが目的である。
2: おおむね順調に進展している
本研究における今年度の主たる目的は天体望遠鏡「撮像観測システム」の構築にある。前年度において、この前段階となる天体望遠鏡「分光観測システム」が完成されており、これをさらに発展させる形が今年度の目標である。この段階での成果も出ており、おおむね順調に進展していると言える。
本研究における今年度の主たる目的は天体望遠鏡「撮像観測システム」の構築にある。前年度において、この前段階となる天体望遠鏡「分光観測システム」が完成している。今年度はこれをさらに発展させ、望遠鏡の駆動装置を正常化させる。装置および部品類を購入し、観測可能なシステムに組み上げることが当面の課題である。いったん、観測が可能になれば、実際の観測研究が可能になるため、これにより卒業研究が今年度の最終目標となる。
まずは、天体望遠鏡の駆動装置の刷新をはかる。このためには装置の購入、および部品、工具類の購入を予定している。23年度の大型購入物品「天体撮像システム」は、輸入品であることから価格が変動するため、円高の理由により7万弱の未使用額となった。今年度の購入物品は定価上昇が見込まれ、繰り越しの額は24年度に使用予定である。
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