研究課題/領域番号 |
23501058
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
野原 佳代子 東京工業大学, 留学生センター, 教授 (90327312)
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研究分担者 |
中山 実 東京工業大学, 社会理工学研究科, 教授 (40221460)
仲矢 史雄 大阪教育大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (90401611)
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キーワード | 理科教育 |
研究概要 |
調査:H24年度文献実地調査で行った戦後教材取材及びドナルド・キーン氏インタビューの書き起こしの電子データ化を行った。10月に板倉聖宣先生に「戦後理科教育」についてのインタビューを行い、書き起こし作業中である。 分析:文部著作教科書のデジタル化については一連の作業を終了し、全データを1枚のDVDに収録。こちらは大阪教育大学のサーバーから生データをダウンロード出来るようにしている。戦後と最近の教科書比較-用語頻度に基づく特徴量を算出し、4冊の戦後教科書と、S42年の教科書の単元間の関係を類似度(相関係数)で算出。相関係数に基づくクラスタリング法を用いて、図にまとめた。戦後の理科教育の変遷を検討するために、昨年度より継続的に調査した戦後の1951年の学習指導要領策定前後に発行された教科書の内容について、記述レベルでの分析を行った。具体的には1949年発行の教科書4冊と1967年発行の上下2巻の検定教科書の記述内容を抽出し、用語の出現頻度に基づく単元内容間の類似関係を調べた。この結果から、記述されている内容の変遷を検討した。戦後教科書の文体差比較・翻訳文体特徴をモダリティ分析法と評価分析法を用いて分析中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究計画(戦後の理科教育改革の実態を調査し資料を保存する)に従って集めた調査データを分析中ではあるが、国内での予備調査に予定よりも多くの時間を費やしたため、予定していた国外実地調査を平成26年度に延期することになった。同様にWEBサイトアップ業務も遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
国内での予備調査に予定よりも多くの時間を費やしたため、延期としていた国外(アメリカ合衆国・イリノイ大学あるいはフランス・モンペリエ大学)実地調査を行う。日本の教科書の挿絵を記号論・視覚効果の観点から比較分析を行いたい。韓国の理科教科書を入手し、同様の分析を試みる。 H25年度に推進予定であった研究成果の論文、冊子紙面の公表だけでなく、東京工業大学(大阪教育大学)のホームページ上にインタラクティブなサイトを構築する。公開する情報は、研究対象とした教科書の画像情報だけでなく、テクストデータ及び挿絵における男女、年齢などの情報も掲載する。
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次年度の研究費の使用計画 |
海外における理科教科書について国内での予備調査に時間を要したため、予定していた旅行を平成26年度に延期することとなった。伴って一般公開のためのサイトの構築・運営も成し遂げられていないため、繰越金が発生している。 1、アメリカ合衆国・イリノイ大学あるいはフランス・モンペリエ大学への文献・資料調査及びインタビューのための旅費。 2、情報の一般公開のためのデータベース・サイト構築用ハードウェア、ソフトウェア、サイト運営費。
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