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2011 年度 実施状況報告書

地理情報システムを利用した、小学校教師支援のための「祓川百科事典」の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23501063
研究機関三重大学

研究代表者

荻原 彰  三重大学, 教育学部, 教授 (70378280)

研究分担者 北村 淳一  三重大学, 生物資源学研究科, リサーチフェロー (00432360)
平賀 伸夫  三重大学, 教育学部, 教授 (90345934)
研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワード環境教育 / 初等教育
研究概要

(1)リソースパーソンとのネットワークを構築した。具体的には、祓川流域協議会及び県立博物館の研究者と協議した。(2)協議会の方に対してインタビューを行い、かつての祓川の状況を知ることができた。具体的には、石垣による家のかさ上げ、控え堤防、調整池、霞堤、蛇籠護岸、木杭護岸など様々な手段を駆使して治水が行われていたこと、用水路、河川、水田が一体となって生物がその間を回遊していたこと、用水路の清掃・補修、堤防の修築、河畔林の整備などを通じて人々が祓川と結びついていたこと、子どもの遊びが祓川中心に行われており、遊びを通じて川を子どもが知悉していたこと、生物、特に魚類が極めて豊富で、食料供給源としての役割もになっていたこと等が明らかになった。(3)祓川を10回にわたって調査し、生態・利水・治水・文化等において重要な地点をリストアップし、静止画像と動画を多数収録した。水生生物(主に水生昆虫)の調査も行い、祓川には上流にあたる昆虫相がほとんど存在しないこと、昆虫相にもっとも大きな影響があるのは、海水の遡上であることが分かった。(4)野外調査と聞き取り調査をもとに映像教材を作成した。映像教材は小学校3年生から6年生の理科学習指導要領に準拠して作成し、河川に関連すると思われる単元については一通り作成することができた。作成した教材はDVDに落とした。今後、流域の小学校に配布予定である。映像教材についてはそれに対応する教師用の解説も作成した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

(1)当初から想定していたことではあるが、聞き取り調査と野外調査から祓川が平野の中傷河川としては異例なほど自然が残されており、また人々とのかかわりも深い教材化に最適の川であることが明らかになった。(2)多数の画像、動画を収録することができ、またそれをもとにした映像教材を作成することができた。(3)教材化に適した地点を選定することができた。

今後の研究の推進方策

(1)聞き取り調査及び野外調査は引き続き行う。(2)これまでに開発した映像教材を活かす形で、ワークシート、教師用手引き、教具をパッケージとした祓川教材を開発する。(3)流域の小学校と連携し、教材を試行する。

次年度の研究費の使用計画

調査用消耗品・・・5万円 旅費・・・・・・・20万円 映像教材作成・改訂用ソフトウェア及びハードディスク・・・7万円現地調査と学会等での情報収集のため調査用消耗品及び旅費は引き続き必要である・映像教材については、より利便性の高いソフトウェアを購入し、専用ハードディスクに作成した映像教材を蓄積する予定である。未使用額が生じたのは、ウェットスーツなど中古品で代用できたことと、映像教材の開発が進むにつれ、当初予定していた地理情報システムにうまく整合しない面的・線的な事象を多く扱わねばならなくなったため、業者に依頼する予定だった地理情報システムの依頼をとりやめたためである。未使用額については、主に河川教育の先進事例の見学やインタビューの旅費に充当する。今後は聞き取り調査及び野外調査は引き続き行う。またこれまでに開発した映像教材を活かす形で、ワークシート、教師用手引き、教具をパッケージとした祓川教材を開発する。流域の小学校と連携し、教材を試行することもを行う予定である。

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公開日: 2013-07-10  

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