いわき市沿岸部にある賢沼はニホンウナギが巨大化する生息環境があるため国の天然記念物に指定されたが、富栄養化により沼の水質は悪化している。地域の住民や小中学生が水質浄化や環境整備に参加することは、実践的な環境教育活動として位置づけられると考え、観察、測定、実験を組み込んだ年間活動を計画した。しかし、東日本大震災によるコミュニティーの壊滅と原子力災害による活動制限により、活動ができない状況が続いた。周辺の環境調査の結果、遡上水路などにも問題があることなど賢沼の水質改善だけではウナギの遡上数の増加は期待できないことがわかった。震災からの復興の一つとして沼と周辺の総合的な環境整備の必要性が認識できた。
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